講談社ノベルス<br> メルカトルと美袋のための殺人

講談社ノベルス
メルカトルと美袋のための殺人

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  • サイズ 新書判/ページ数 280p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061819665
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

男の死顔になぜ化粧の跡が?計画的な殺人事件に自ら巻き込まれる才能とは!?奇妙奇天烈な不可能犯罪から雪の密室での「犯人当て」まで―空前絶後の推理能力で登場するや否や次々と真相を看破。「長編には向かない探偵」といいきる銘探偵・メルカトル鮎とワトソン役の美袋三条が「七つの奇蹟」を起こす。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yukaring

68
何度読んでもメルカトルの非人間的な悪辣さに笑いが出る。ここまで徹底して性格の悪い探偵って他にいるだろうか?それはもう清々しいほど。長編には向かない探偵メルカトルが快刀乱麻に真相を看破する7編。美袋が予知能力を得たのか?『瑠璃鳥』男の死顔に施された化粧の意味は?『化粧した男の冒険』幽霊さえ彼にかかっては形無しの『水難』名探偵は自ら事件を作り出す?!『小人閑居為不善』など奇妙で喜天烈な事件はメルが絡む事により、秒殺で解決することもあれば悪化の一途をたどることも。癖強の探偵に振り回される中毒性の高いシリーズ。2023/09/13

雪紫

62
再読。短編での活躍多めな麻耶さんの初短編集。この頃から彼は、短編でもデストロイヤー。何せ「謎だけ」見ればまともな話もあるが、それでもメルの悪辣さ(と美袋のひとでなし)が関わることで彼にしか築けない世界を作り上げてしまうのだ。再読でも「ノスタルジア」が特に最凶ぶりとメルの嫌がらせが際立っておられる・・・。「まどろみ消去」のオブジェに似た表紙のやつ、あれ、ふたりを事件に引き寄せる磁石に見えて来てなんか意味深。・・・あれ、麻耶さんの探偵ってメル以外にも長編向きじゃないひと案外多い?2023/09/10

Zann

38
★★★★☆メルカトル短編集。小説家美袋を語り手に七つの謎を解く(?)メル。自称長編には向かないと豪語するメルらしく、天才的な頭脳を魅せつける(●・・●)ただ、天才は凡人の様な感情や情緒といった物を持ち合わせていなきらしく、全てに置いて非道かつ破天荒で下衆: ((одо;)))もし、自分が事件に巻き込まれたとしても、銘探偵メルカトル鮎とは関わり合いたくない( ̄∀ ̄;)2016/06/29

とも

37
★★★☆短篇集で「メルカトル鮎と美袋三条」シリーズ。突出しているのはやはり話題作の『遠くで瑠璃鳥の啼く声が聞こえる』。これは語り手は嘘を付かない、という推理小説の鉄則を覆す 麻耶ワールド炸裂の一作。それ以外にも、幽霊もの、レトリック、旅行物とバラエティーに富んだ作品集であるが、そのベースには常に 悪の探偵 メルカトルの世界観である。とにかく、常識を崩す推理作家らしい一冊であった。2017/10/08

山田太郎

21
再読だけど、全然覚えてなかった。笑えた。まじめにやってるのかふざけてるのかよくわからん作風だが、おもしろかった。2011/03/02

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