内容説明
断崖に建つ雪の日の洋館で起こった足跡なき殺人に迫る「変装の家」、舞台に突如バラバラ死体を降らせる恐怖を描く「サーカスの怪人」、バラ園のある館で催されたパーティでの毒死―花ことばと呪われた家系の秘密を解く「薔薇の家の殺人」など、才気と優しさに溢れる、名探偵二階堂蘭子の鮮やかな推理傑作集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヤギ郎
13
名探偵二階堂蘭子の短編集。本格ミステリーを読む時は、本気で取り組まなければならない。(今回はさらさらと読んでしまって、あまり印象に残らなかった。)怪人、変装、ダイイング・メッセージなど、ミステリーの王道ギミックを用いた作品集。2020/12/18
てんぱい
8
短編集。表題作の『バラ迷宮』と『火炎の魔』が良かった。最後の最後まで騙される事請け合い。『ある蒐集家の死』だけは他の物語より一段下がった所に位置づけされても仕方が無いようなトリック。他が面白かったから尚目立った。『喰顔鬼』は怖すぎる。が、長編だったらもっと怖く、もっと面白くなった気がしないでもない。2015/09/28
那由多
6
時代設定、舞台の派手さ、頭脳明晰な美女。二階堂蘭子が好きなんです。【2019.8.14 投稿】
kagetrasama-aoi(葵・橘)
2
名探偵二階堂蘭子シリーズ、短編集としては二作目。長篇だと、蘭子の思わせぶりな態度に苛々させられることもありますが、短編だとそれがないので気持ちよく読めます(≧▽≦)!でも、どうしてそんな態度なのかは、デビュー時に説明があるから仕方ないですけど。名探偵のはしりのエラリー・クイーンだってそうですから……。特に面白かったのは「薔薇の家の殺人」。蘭子が本当は優しい女性なんだとわかる好短編だと思います。カーを思い出させる作風も大好きです。2016/01/31
鮎川まどか@AnxAn
2
怪異な事件を二階堂蘭子が鮮やかに解決する短編集。蘭子さん…理系知識も豊富なのね。2010/08/02