内容説明
美しい異国の蝶々に囲まれて殺害された男の意外な過去が、真犯人解明への重要な鍵を握る表題作『ブラジル蝶の謎』。密室から突如、霧のごとく消え去った若いカップルの謎に迫る『蝶々がはばたく』―。おなじみ有栖川・火村コンビの名推理が冴え渡る傑作ミステリ全6編を収録。読者待望の「国名シリーズ」第3弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuna Ioki☆
32
火村先生シリーズの国名シリーズ第三弾の短篇集。国名シリーズとは行っても外国が舞台の作品はこれまで皆無。最後の作品のミステリーは作者の祈りのようなものなのでしょうね。2014/01/03
海月
28
国名シリーズの三作目。前作が長編だっただけに、少し物足りなさを感じましたが、色々なタイプの作品が楽しめるところは短編集ならではですね。特に『人喰いの滝』はオーソドックスな状況設定だけどトリックはシュールで、その落差が面白かったです。2014/02/03
みっちゃん
27
「ブラジル蝶の謎」「人喰いの滝」は、その動機の為そこまでやるか?と思ったが、後はなかなか面白かった。2015/06/23
tokkun1002
18
作家アリス6作目。1994〜96年。連作短編集。淡白。ドラマサイズ。バリエーション様々。この手の寄せ集めでは毎回の主人公紹介が邪魔で仕方ない。その分を推理にあててくれまいか。2013/07/05
よっしー
13
未読の火村先生シリーズを読み進めようと思い、手に取った本です。最近は長編が多かったので、久しぶりの短編な印象です。短編はさくっと読めますが…どことなく物足りないお話もあったりします。個人的には「蝶々がはばたく」が印象的です。どこかほっこりさせる結末なのですが…最後の震災で現実に戻された気分になりました。2017/09/24