内容説明
復明の旗印のもと、牢人軍を率い中国各地を転戦する徳川光圀に、いよいよ徳川幕府本軍出陣の報がもたらされた。主将は「南海の竜」とうたわれる徳川頼宣、旗艦は超弩級戦艦「天下丸」である。当時、世界最強の陸軍であった幕府軍と清国精鋭部隊との血戦の火蓋が切って落とされた。超迫力の架空歴史ロマン。
感想・レビュー
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saladin
2
いよいよ徳川幕府本軍出陣。…の割に、旗艦”天下丸”の威容が再三述べられる以外、この本軍の中で存在感があるのは主将の徳川頼宣だけ。うーん、やっぱりキャラクターを描くのが苦手なのだろうか。ここは割り切って、幕府軍+鄭軍vs.清国軍の戦闘シミュレーションを楽しむべきなのだろう。そういった意味で南京攻防戦は読み応えがある。史実では鄭成功によるこの北伐は大惨敗に終わるのだが、本著では大勝利を収めることに。結果、長江以南を押さえ、”北清南明”状態となる。史実を大きく改変しているわけで、さてこの結末をどう導くのか。2019/10/05
二分五厘
0
1997.8.20