講談社ノベルス<br> 密閉教室

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講談社ノベルス
密閉教室

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  • サイズ 新書判/ページ数 281p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784061813922
  • NDC分類 913.6

内容説明

机と椅子がない!からっぽの教室で、コピーの遺書を残し、19歳の圭介は死んだ。窓には錠、ドアには目張り。順也が級友の死の謎を追いつめた時、彼は青春という“密室”の中にたたずむ自分を見つける。周到に張りめぐらされた伏線。たった一日の、三重四重の逆転劇。23歳の処女作にして、これは不朽の名作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

赤字

4
図。「探偵小説だけでなく、文学も通ってきたのだろうと伺える、作者の語彙の広さと、秀逸な比喩には目を見張るものが刻まれている」と上から目線。/ずっと気になっていた主人公の、役を演じ与えられた台詞を読み上げているような行動素振りも、終盤の吉沢信子の的を得た言動で納得できた。被害者のクラスメイト、探偵役、狂言回し、道化の四つの役を彼は演じていた。/探偵役であり主人公である男子高校生の奇策に、犯人が引っかかってボロをだしてから二転三転飛躍する推理の圧倒的跳躍力にグッと胸をつかまれてしまった。続く。2012/05/08

kagetrasama-aoi(葵・橘)

2
法月綸太郎氏のデビュー作。手元にあるのは昭和63年版の初版。”私たちは、この鮮烈かつ清冽な処女作を出版できることを幸せに思う!”という惹句がよいですね。島田荘司氏の薦も熱くて、それが心地よいです。青春小説としても一級品、それ故に痛くて、20数年ぶりの再読です。当時は高校時代が、まだ心の痛みを伴う思い出し方しか出来ない時期だったので、このお話強烈過ぎました。再読して……また青春時代の心の痛みを思い出しました。傑作だと思います。2016/01/03

ジン

2
冷や水浴びせ系ミステリ。本格ミステリの探偵、今作では高校生の工藤順也が、彼の探偵気取りを嫌悪する担任の大神(ネロ)にかつて言われた言葉、「調子に乗るなよ」。それは、すべての謎が明らかにされたラスト、クラスメイトの女子によってより痛烈な言葉となって再襲する。「あなたは最初から最後まで舞台の縁をうろつくだけの脇役にすぎなかった。狂言回しの道化なのよ」そして道化は探偵だけじゃない、みんな自分自身翻弄されながら他人を傷つけたりする。非モテ系ミステリかも。2013/12/13

hakurou

1
探偵役の主人公としてはこれまで読んだ中で一番みじめだった いい意味で後味が悪い作品ってあると思うんだけど、 これはそのままの意味で後味が悪かった2015/10/29

AR

1
23歳のデビュー作らしいが、ミステリーは何回も逆転するし、内容自体が引き込まれるし、さらに青春ものとしての切ない、いや、容赦ない刃物が最後に、と考えさせられる。すごいな、これ。2012/10/09

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