講談社学術文庫
中世民衆の生活文化〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 176p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061598485
  • NDC分類 210.4
  • Cコード C0121

内容説明

荘園領主・寺社などの権力による抑圧、「業罰」による病いの恐怖、社会通念としての穢れ、河原者の存在、補陀落渡海による自死…。中世民衆の心象風景である。のしかかる重圧のなかで、一揆で逞しく抵抗した人々。団結する民衆、公家と武士、そして共同体の間に生きた人々が織りなす下剋上の世を活写し、深く考察する論考。

目次

1 民衆文化の振幅(心象の中世民衆;下剋上の文化―民衆思想の底流を求めて;庶民の遊戯―あそび・生活・社会)
付論1 中世文化研究の動向寸見
付論2 遊戯と浄土―『梁塵秘抄』を素材として
付論3 無頼の装い、風流の意匠

著者等紹介

横井清[ヨコイキヨシ]
1935年、京都市に生まれる。立命館大学大学院修士課程修了後、部落問題研究所・京都市史編さん所・花園大学・富山大学・桃山学院大学などに勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ノルノル

2
著者は日本中世「民衆史」研究を牽引した一人。1935年京都生まれ、立命館大出、部落問題研究所、花園大学などに所属。戦後京都の林屋「民衆史」の流れに位置する研究。初版1975年で、収録論文もおよそ1960~70年代のもの。この時代の、京都の、日本中世史界隈がどういう位置とトレンドにあったかを考慮して読むべし。基本的に史料博捜網羅して徹底的なデータ抽出や史料分析しているわけではなく、どれも論文とエッセイの中間みたいなものなので文体に力はあるが読みやすい。上巻は下剋上と遊戯論文は力作だと思う。2021/11/27

山陰 柴

0
3ケ月かかりました。通勤中によく読めました。帰りには読んでる途中に眠り込んだり悪戦苦闘して読めたのは感慨深い。自分の研究のためにノートを取って再読が必要です。  印地は遊戯だったのだろうか!?砂ぼこりの中の無数の石が弧を描いて向かう先は同じ境遇の人々に対してだったのだろうか?ガザ、ギリシャ、ウクライナの光景とかさなる。下剋上だと嘆き、怯える荘園の領主、寺、公家の姿も垣間見えた。「下剋上の世、およそ怖畏極まりなきの秋」2014/08/02

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