講談社学術文庫<br> チベットのモーツァルト

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講談社学術文庫
チベットのモーツァルト

  • 中沢 新一【著】
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  • サイズ 文庫判/ページ数 336p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061595910
  • NDC分類 180.4
  • Cコード C0110

内容説明

密教の実践的研究を通して、チベット高原の仏教思想と現代思想が幸福な邂逅をとげる―。物質に対する執着に眼を曇らされた闇を抜け、いまだ顕れ出ることのない純粋な未発の光に満ちたもう一つの夜を渡る旅へ。“精神の考古学”を駆使して新たな知の時代を切り拓き、思想の大海を軽やかに横断し続ける著者の代表作、待望の文庫化。

目次

本の調律
孤独な鳥の条件―カスタネダ論
チベットのモーツァルト―クリステヴァ論
極楽論
風の卵をめぐって
病のゼロロジック―暴力批判論
マンダラあるいはスピノザ的都市
夢見の技法
丸石の教え
視覚のカタストロフ―見世物芸のために
着衣の作法 脱衣の技法
ヌーベル・ブッディスト
砂漠の資本主義者

著者等紹介

中沢新一[ナカザワシンイチ]
1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、中央大学教授。宗教学者、思想家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

10
衝撃的なデビュー作。本書で中沢は、ネパールでの密教修行で得た密教的世界を、フランス現代思想や民俗の知から裏付け、普遍的な精神の考古学を打ち立てようとしている。体系を支えながらそれから排除されたきわどい場所から語り、またそこに分けいる音楽的な文体は魅力的だが、しかし怪しい知の欺瞞的なアナロジーや、カスタネダといった事実と偽ったフィクションに依拠して語っているのは、やはり危険だと言わざるを得ない。身体の深奥を揺さぶる体験は出来るが、盲信してはいけない本。神秘主義的な唯物論のビジョンは楽しいんだけど2012/03/08

またの名

9
例のカルト教団や知の欺瞞等のややこしい問題の交差点で、ともかくいろいろ話題を投下してくれるニューアカ代表格の代表作。ポスト構造主義をふんだんに盛り込みつつその限界を東洋知で補填するニューエイジ的文体が、伝統的な西洋哲学の論理をすり抜ける原初の未分化な差異の戯れを、禅僧の笑い、天使と極楽のエクリチュール、風のように歩く行者、シャーマンの治療術といった胡散臭過ぎる華麗なラインナップで探求。胡蝶の夢よりも多層的で頭痛がするドン・ファンの現実についての教えでもって目を眩まされないように用心しながらの、危険な読書。2015/02/20

jjm

8
『「中沢新一のおもしろチベット密教体験記」ではない』とレビューされている方もいるが、私には内容が難しく、そういう感覚で読んでしまった。そしてオウム関係者に影響を与えたというのはよくわかる。変容した意識状態の体験(その前段が「意識の自然状態」?)を得るための手段として密教の身体技法や幻覚性植物の使用があるらしい。ジョブスがドラッグ経験なしで今の成功はなかったと言っていたことを思い出した。解説の吉本隆明は著者の取り組みを「精神(心)の考古学を、チベット仏教(密教)を素材に追求し、解明」することと言っている。2023/07/09

shomma

8
「中沢新一のおもしろチベット密教体験記」ではない。身体を、平面(衣服)によって分割できる空間とは異なる捉え方をする。→メッシュではなく粒子や密度として物質を記述する発想との共通点は? / 主観的に作り上げられ、固定した記号に囲まれた世界ではなく、それが自在に立ち現れる世界に住む。→言葉を書き表すこととの矛盾は? その境地を志向するのはなぜか、現実が一種のフィクションでしかない中では「幸福度」や実現した「効用」も意味はなく、記述不能か / 消化しきれなかったけれど近代的な思考と違う軽妙さに触れる2018/03/17

OjohmbonX

8
体系(言語、物理学、社会等々)が立ち上がる瞬間から、捉えられなくなる=体系からは零れ落ちるモノ(異和的なるもの)がある、という認識が各話の底に共通して流れている。それが特にはっきり語られるのが「病のゼロロジック」。びっくりしたのは、零れ落ちたモノを排除して体系を強化するのが暴力の起源で、この暴力から逃れるために密教が取る方法は何か、という話。自分の肉体を切り刻んで煮込んで汁を大地に撒くイメージを通して達するという。他の話も現代思想の限界と仏教等がどう通底してどう具体的な方法論や実践を持つか知られて驚き。2011/07/27

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