内容説明
ヴェーバーは十九世紀的科学観を克服すべく社会科学の論理的、認識論的諸問題に取り組み、多くの論文を発表した。理念型の導入を提起した有名な「客観性」論文(『社会科学の方法』)もその一つであり、続いて発表された本編はこれを検証、補完し、同論文と対をなす。古代史の碩学E・マイヤーの著作に厳密な批判的分析をくわえ、歴史的な研究の論理的意味を問うヴェーバーの『歴史的の方法』最新訳。
目次
第1章 エードゥアルト・マイヤー説の批判的分析(問題の所在;自由意志と偶然;歴史学の対象)
第2章 歴史的な因果考察における客観的可能性と相当因果関係(「客観的可能性」の理論;相当因果関係)