講談社学術文庫<br> 古典の読み方

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講談社学術文庫
古典の読み方

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  • サイズ 文庫判/ページ数 282p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061593152
  • NDC分類 910.2
  • Cコード C0191

内容説明

本書は、日本語で書かれた古典文学を本格的に読みこなしてみようと志す人々のために、必要な知識や技術をどれほど身につけたらよいか、従来わかりにくかった点はどう考え直したらよいか、といった問題について、正面から読者とともに考えてみようとする書物である。伝承的なものが日々失われつつある現代こそ、古典に目を向ける時だ。物語や和歌を読みこなす方法を身につけるための最良の入門書。

目次

1 古典の読書とは
2 古典を知るために
3 物語の読み方
4 和歌に親しむ
5 研究と教材

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keint

8
古典(物語や和歌)の読み方について解説している。古典には書かれていないこと(婉曲に描画されていること)があるなどの考え方は参考になった。 著者は徒然草を初めての古典としておすすめしているが、軍記物語に興味のある私のように読みたいものから読んでいくのが一番いいように感じた。 古典を読むときのマニュアル的な感じで使っていきたい。(再読するかも)

うえ

7
「『竹取物語』の初期性を考えるうえで、斬新な読み方を示してみせたのは…柳田國男の「竹取翁」ではなかったか。…柳田がそこで考えたことは、まず富士山を中心的とした信仰があったのではないかということだ。信仰という現象は、神話によってかたちを与えられる。そういう神話は、どうして発生したのかというと、巫女や宗教家の幻想のなかに生まれる…彼らは…頂上に…石の神殿があったりするのを見ることができる。富士山は聖なる霊山であるから、巫覡たちの幻想によってはぐくまれた神話が、早くからそこにあったのではないか、と柳田は考えた」2022/06/16

May

7
'80年初版後改訂を経て'98年に出版された本書、書かれている現状と’21では大きく違うでしょうが、それでもなお良い読書。前半は古典を読むために必要となる、助詞等の最重要の知識について、後半は作品研究等に関する著者の考えをまとめたもの。共通一次の古文と漢文は全問正解が必須、という世代の私だが、知識を失ってしまった今となっては古文を読むのはなかなか大変になっていて、今後原典を読むことがあるかどうかわからないが、後半に掲載された内容は、古典に限らず参考となるものでした。2021/08/29

蛸墨雄

6
なるほど、助詞・助動詞が道路標識で、敬語がコンパスかぁ、うまいことおっしゃる。筆者のおっしゃること、つくづく「なるほどね」と独り言ちた。国語の先生必携本ではないかと存じます。手軽に「源氏物語」読むなら合わせて別の物語も読んだほうがいいという筆者のすすめで「落窪物語」の岩波文庫買ってきたら筆者の訳注本だったというオチがつきました。2019/05/09

まこみや

5
振り返って、明治以降の近代小説や評論、海外の翻訳作品を中心に読んできたように思う。最近「古典」の意義というものをしばしば感じるようになってきた。年をとったということかもしれない。思えば、日本の古典作品については、教科書や参考書でその一部(断片)を読むばかりで、ついぞ1冊の作品を読み通したことがない。『古典の読み方』を15年ぶりに再読して、今からでも少しずつ日本の古典作品を通読していきたいと思うようになった。まず『雨月物語』から始めようか。2020/04/02

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