講談社学術文庫<br> 未知の次元―呪術師ドン・ファンとの対話

講談社学術文庫
未知の次元―呪術師ドン・ファンとの対話

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  • サイズ 文庫判/ページ数 465p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061590786
  • NDC分類 933
  • Cコード C0139

内容説明

若き人類学者カスタネダは幻覚植物の秘密を探るうちに北メキシコのヤキ・インディアンの呪術師ドン・ファンに出会い、現代文明とは別次元の「非日常的現実」についての教えに触れた。彼は文明人としての誇りを捨てて呪術師の弟子となる。トナール(言葉によって示すことができる世界)に対するナワール(日常性や理性をはるかに超えた世界)とは一体何か。呪術と信仰の本質を追究する実践哲学の書。

目次

第1部 力の行為の目撃者
第2部 トナールとナワール
第3部 呪術師の説明
解説 呪術師カスタネダ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Gotoran

48
ドンファンシリーズ第4作目。まず夢見る技能に関する対話が繰り広げられる。夢見ることが如何に自己に関する新しい経験を切り拓くものであるかが示される。その後、メキシコシティーでの二人の出会いと対話、哲学的・思想的問答が繰り広げられる。現実世界を捉えるドンファンの思考と実践の基本的枠組みのトナール とナワールが明らかにされる。最後に、呪術師の離れ業(トナールとナワール)の実践が展開されていく。いまやカスタネダは完全にドンファンの世界の虜となってしまっている、非日常的現実の旅は続く。不思議な魅力が一杯。2017/10/03

ishii.mg

1
二見書房のシリーズを読むことなく初カスタネダは理解しづらい。いや、理解をするな感じるのだ。don't think,feelみたいに。著者の意図は置いといて当時の読者の受け止めには東洋の宗教思想の受容の仕方やドラッグの広まりなどの背景があったろう。最近STARWARSをまとめてみたが理屈で無い精神世界のあることを前提に話ができている。神話学もそうだが東洋思想やドンファンシリーズなどもルーカスは見たり聞いたり読んだりしていたのだろうと想像。青木保の解説は理解を助ける。2020/06/20

つだしょ

1
訳の監修者もカスタネダと同じような境遇を経由しているらしい[p443]。カスタネダ自身の経験や、その描写は読み飛ばしてしまう。本当かどうかわからないし、どうでもいい。ドン・ファンの言っていることだけで読む価値がある。「[…]わしらは泡の中にいる。わしらは生まれた瞬間にその泡の中に入れられるのだ。最初、その泡は開いているが、それはしだいに閉まりはじめ、最後にはわしらを閉じこめてしまう。その泡がわしらの知覚なのだ。わしらは生涯その泡の中で暮らす。そしてその丸い壁に見えるのは自分自身の映像なのだ」[p372]2012/12/13

qualia

1
The Wheel of Timeを味読しながら読み進めた。

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