内容説明
人間が生み出すあらゆる文化現象を言語をモデルにして成立した記号として把握する文化記号論と、文学を対象とする詩学の現代的局面を、認知言語学の第一人者が明快に論じた意欲作。
目次
序章 言語を越えて
1 言語と文学―言語学と詩学(言語学から詩学へ;テクストの言語学とテクストの詩学;言語学とナンセンス)
2 言語と文化―言語学と文化記号論(言語学から記号論へ;エーコの記号論;言語の型と文化の型;〈スル〉的な言語と〈ナル〉的な言語)
感想・レビュー
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gorgeanalogue
2
知らないことが多くて、勉強になったが、行論が慎重でやや退屈した。言語学史をいうなら、もっと大胆なものが読みたい気がする。2-4の日本語論はあまり面白くなかった。西村義樹の解説の見通しがよくて参考になった。2019/05/21
amanon
1
発表済みの論文を編集して一冊に纏めた物ということで、一貫した流れのある読み物を期待していた者として、若干肩透かしを喰わされた気に。タイトルからして、文学作品の分析が主題になるのか?とも予想していたのだけれど、それは主に前半のみということで、これもちと期待外れ。全体としてはそれなりに興味深いが、個人的には食い足り無さ感が否めず。日本語と英語との発想の違いについて論じた最後の章が最も興味深く読めたが、ここで著者が少なからず影響を受けたと思われる廣松の事的世界観についての言及がなかったのがちょっと不満か?2014/10/07
★★★★★
0
良2007/11/07