内容説明
ハーンは日本に来る前にヨーロッパを脱出して、新大陸アメリカや仏領西インド諸島を訪れている。西洋文明社会に飽き足らず異国文化への関心を深めていったハーンは、クレオールの人々との交流や民話、植民地体験等を感性豊かな文章で書き残した。後の日本での小泉八雲を理解する上で、この時代は注目に価する。素朴で抒情溢れる日本を愛してやまなかった八雲。彼の文学の原点を知るための必読の書。
目次
泉の乙女
ラビーア 最後の騎行
最初の礼拝呼び掛け人
バラモンとバラモンの妻
ライオン
最初の楽師
孟沂の話
茶の樹伝説
死せる妻
皮革製作所殺人事件
ドリー
万聖節の夜
メキシコ人の感謝
ニューオーリーンズの魔力
夢の都
凧の夢
最後のヴードゥー教徒
亡霊
百足
わが家の女中
クレオール民話―3題