出版社内容情報
村井 実[ムライ ミノル]
翻訳
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
15
戦後の日本の教育制度の方針を決めた報告書の翻訳。頁数こそ少ないものの中身は濃密で、PTA制度、男女共学、社会科の授業、義務教育の6・3制、図書館の整備方針や入館料を無料にすることなどさまざまな提言がされている。また、使節団としては軍国教育を推進した当時の文部省を危険な機関としていたようで(出来れば廃止にしたかったほどだと解説では書いている)中央が統制する制度を改め地方への権限委譲や現場の教師たちの権限を強めるようにしていることも興味深い。2020/08/12
朔望
2
現代の教員が全く目を通していないであろう本書。実に勿体無い限りです。本書はGHQ占領政策中の報告書ですが、本書を読み終えれば、今の教育の体制は、ほぼそのまま反映されていると言っていい程、強い影響を残しています。国民的諸問題については不採用ないし、一部採用もあれど、いずれにせよ教育関係の人間は理解しておくべき内容であると思う。残念ながら、教員免許取得にあたって必要な単位には教育史の講義が乏しい。歴史を紐解く重要性は教育学以外にも当然重要視されているものの、まだまだその辺は改革の余地ありと思う。2016/05/10
②
2
タイトルの通り。 言うまでもないが戦後教育に与えた影響は大きい。 解説付き。 丁度手元にあった「証言戦後の文教政策」の中にこの報告書に関する有光次郎・剱木亨弘の証言があったので読んでみると、本書では分からない背景なども見えてくる。(要検証だが) 併せて読むのオススメ。2014/03/01
samandabadra
0
戦後に日本に来たアメリカの教育使節団の報告 漢字の廃止はどんなコンテキストで言われたのかを知りたくて読んだ まあ、事実として参考になったが 2009/10/11