講談社現代新書
朝鮮半島「核」外交―北朝鮮の戦術と経済力

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  • サイズ 新書判/ページ数 262p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061498693
  • NDC分類 319.21
  • Cコード C0295

内容説明

朝鮮半島クライシス勃発。冬を越せない食糧危機、年間100万トンの石油輸入量、中国との不仲説の真実、偽ドルで米国の金融制裁、死んでも「核」は手放さない、儒教と社会主義の「官僚主義」、先軍政治は崩壊するのか、日本と国際社会の選択肢は…。

目次

序章 核実験は瀬戸際外交の放棄
第1章 崩壊か核放棄かを迫られる北朝鮮
第2章 死んでも核は放棄しない
第3章 経済制裁が効果をあげた
第4章 暴発できない経済力
第5章 経済改革の期待と現実
第6章 先軍政治と文明の衝突

著者等紹介

重村智計[シゲムラトシミツ]
1945年、中国に生まれる。早稲田大学卒業。シェル石油勤務を経て、1971年、毎日新聞社に入社、1979年から85年までソウル特派員。北朝鮮に迎合的だった日本の朝鮮半島報道の流れを変える。1989年から94年ワシントン特派員時代には、米朝核交渉で数々の国際的なスクープを報じる。この間、高麗大学大学院、スタンフォード大学へ留学。毎日新聞論説委員、拓殖大学教授などを歴任。早稲田大学国際教養学部教授。テレビのコメンテーターとしても活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

そうたそ

17
★★★★☆ 十数年前の本だが、今の朝鮮半島情勢にも依然としてそのまま当てはまるような内容。残念ながら北朝鮮は核を保持し、アメリカ本土に届くミサイルも開発したのでは、というところまできてしまったが、北朝鮮との外交の失敗の積み重ねがそうさせてしまったのは本書が述べている通り。石油という観点から北朝鮮の戦争能力を繙く点は、なるほどと思わせられるものあり。この先もどこへ向かうやら分からない北朝鮮だが、核を持ったところで繁栄には繋がらないという本書の論調に賛同するばかり。2020/01/11

晴れ女のMoeco

7
直近の事情のみならず、文化的背景や社会の構造などを踏まえたうえで、北朝鮮の現状を知れる本。北朝鮮を知るには儒教も知らねばならないのね。先軍政治、献金の話にあったように、やはり金正日の力は弱まっているのか?興味深いのは石油からみる軍事情勢についてだな。北は崩壊するまで核を放棄しない、でも戦争を起こす力などない、かぁ。2010/12/05

タキタカンセイ

1
最近テレビでは見なくなったが、氏の北朝鮮についてのコメントはいつも面白かった。本書は経済、特にエネルギーの面から北朝鮮を分析している。FBIがおとり作戦で北朝鮮のアングラマネーを摘発した事件、しかもそれが米国務省内部のパワーゲームと絡んでいたなど、初めて知った。この本は2006年刊行のものだが、北朝鮮情勢は14年経ってもほとんど何も変わっていないことに驚く。今回の出来事は朝鮮半島に何か変化をもたらすだろうか。2020/05/01

やまぐてぃ

1
「誤った判断」と「過度の恐怖」は外交を失敗させるということと、外交においてはその国の文化的事情も考慮すべきだということが大きなテーマ。日米中韓露の5ヵ国との関係から、北朝鮮の外交政策を読み取り、日本の今後の外交の姿勢や北朝鮮研究のあり方を模索する。2012/04/07

denken

1
なんだかんだで情報の足りない国のことだから,ここまで明快に道筋をつけられても,ついて行けないところはあるのだけれど,まったく像を描けなかったときと比べれば格段に安心できるわけで,読んでよかったなあと思うわけです。2010/08/08

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