講談社現代新書
ハプスブルクをつくった男

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  • サイズ 新書判/ページ数 234p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061497320
  • NDC分類 288.493
  • Cコード C0222

内容説明

時の皇帝を相手に大芝居を打ち、ハプスブルク帝国の基礎をわずか七年で築きあげた「建設公」ルドルフの激烈な生涯。

目次

第1章 ハプスブルク家、ルクセンブルク家、ヴィッテルスバッハ家の三つ巴
第2章 オーストリア「国家」創始者アルプレヒト賢公
第3章 リアリスト皇帝カール四世
第4章 青年君主ルドルフ
第5章 シュテファン大寺院とウィーン大学
第6章 チロル詐取
第7章 金印勅書
第8章 偽書快走
第9章 ハプスブルク神話

著者等紹介

菊池良生[キクチヨシオ]
1948年に生まれる。早稲田大学大学院博士課程に学ぶ。現在、明治大学教授。専攻はオーストリア文学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Mumiu

46
ルドルフ4世の仕事ぶり、そしてハプスブルク家の創成期がコミカルに書かれている。この壮大な一家のことをもう少しインプットして、お宝を拝見すればよかったなあと後悔しています。人物やその時代の物語って侮れない面白さがあり、ちょっとでも知っていると訪れた街の魅力が倍増することだろう。2015/07/31

ジュンジュン

14
「ハプスブルクをつくった男」とは、ハプスブルク家初の神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ1世ではなく、その曾孫のルドルフ4世の事。ハプスブルク家当主であること、僅か7年、しかも皇帝になっていない。これで”つくった”と言われてもと思ったが、著者の思いは相当のようで…。偽文書「大特許状」を駆使して、神に選ばれし一族ハプスブルク家という神話を創り出したからというのがその理由。う~ん、論旨はわかるが、タイトルはちとオーバーかなあ。2023/01/19

鐵太郎

13
ルドルフという、建設公(der Stifter)という名の破壊者が現れて、動乱の14世紀に法螺とはったりと強引な手法でハプスブルク「大公」家が作られ、ルドルフの死後ハプスブルク家は大いに名を上げることになったという。もはやなんとも言いようがなし... 何とも破天荒。歴史って面白いですね。ちなみに、このルドルフ建設公とは、ハプスブルク家の初代ではありません。ルドルフ四世です。2007/07/20

遊未

7
ルドルフ1世ではなく、ルドルフ4世?誰? ややこしい時代ですが、周辺の説明に助けられます。短い 25歳の人生を詐術、詐称、偽書作成で強引に駆け抜けた君主です。あまりに強引で陰湿さがなくカラッとしています。舅の神聖ローマ皇帝カール4世がこの時代に珍しく知的で現実的であったことも大きいと思いました。 読み終わって、歴代から選ばれた理由がわかる興味深い一冊です。2018/07/18

富士さん

5
再読。ハプスブルク家の歴史と言うならフリードリヒ3世以降というのが無難な線だと思うのですが、それをまぎらわしいルドルフ1世ではなく、ここを狙ってくるとは。チョイスがいつも斬新です。正直、多くの中世人と同じように、重要人物でも歴史を単独で引っ張れるほどの環境になく、本人よりもその時代状況こそが魅力的に描かれているように感じました。ただその分、後のハプルブルク家を語る上では無視されがちな、ハプルブルグ家の上位概念としての神聖ローマ帝国の存在の大きさをこの時代から辿ることによってはっきりと感じることができます。2018/04/07

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