講談社現代新書
源氏と日本国王

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  • サイズ 新書判/ページ数 237p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061496903
  • NDC分類 288.3
  • Cコード C0221

内容説明

なぜ家康は源氏に改姓しなくてはならなかったのか?源氏・天皇制・武家政権の関係を検証し、中世・近世史の読みかえに挑む、はじめての日本王権論。

目次

序章 源氏とは何か・
第1章 源氏誕生
第2章 武家源氏と公家源氏
第3章 「源氏願望」の正体
第4章 征夷大将軍と源氏長者
終章 王氏日本と源氏日本

著者等紹介

岡野友彦[オカノトモヒコ]
1961年、神奈川県生まれ。国学院大学大学院文学研究科日本史学専攻博士課程単位取得。江戸東京博物館学芸員を経て、現在は皇学館大学文学部国史学科助教授。専門は日本中世史
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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まえぞう

16
何度目かの再読です。著者の言いたい「武家政権、就中徳川幕府の日本の支配者としての権力は、征夷大将軍ではなく源氏長者から来ている」という論点には正直合点がいきませんが、姓と 苗字の違いやその他多くの示唆に富む内容を含んでいると思います。ただし、論理展開はやや強引なところもあります。2023/07/12

きいち

10
どうして日本の為政者が「征夷大将軍」なのか?なぜ天皇にとって代わらなかったのか?俗説が次々と突き崩され、歴史好きにとっての積年の疑問が解けていき、次なる疑問につながる。今谷明や網野善彦を(両者とも中で論難されてるけど)はじめて読んだ時のような、そんな爽快感が得られる一冊だった。氏と苗字の話は今の女帝問題を解くカギにもなれそうだ。そして、出版は米軍のイラク占領の時期。「はじめに」に書かれる、武力・実力に統治の正当性を見出してしまう我々の美意識を壊そうとする思いにも感動する。歴史学の力を感じる本だった。2012/11/04

Humbaba

5
源氏という姓は,他の姓と比べて格段に天皇に近い.源氏の姓を与えられたものの中には,そこから再び即位した者もいる.源氏というのは,天皇と源(祖先)を同じくする,という意味であり,だからこそ即位できたものがいたのである.2012/02/11

餅屋

4
姓=氏は天皇より賜る公的なものであり父系制的な血縁原理により継承、苗字=家は私称であり社会組織自体の名である。王氏は天皇の一族のこと。源氏は皇親賜姓の一つで複数の皇胤に数度にわたり与えられた姓、同様なものに平氏がある。院政期以降は出家して法親王となる。摂関家は藤原氏のうち摂政・関白を家業とした家で、後に五摂家として分裂した。治天の君は天皇家の家長であった。源氏長者は最高位の公卿がなるもので村上源氏が占めていた。武家源氏としては義満が初で、義稙が最高位でなく宣下された。徳川は歴代宣下されている(2003年)2022/02/16

DualBlueMoon

3
日本はずっと日本。2017/03/11

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