講談社現代新書
私はどうして私なのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 229p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061496514
  • NDC分類 114
  • Cコード C0210

内容説明

自分はたしかにいる。では鳥や魚、赤ちゃんにも自分はあるのか?私とは何?「あなたがいて私がいる」ことを検証する鮮やかな分析哲学。

目次

1 自分がいる、ということ
2 他人との関わりと、自己意識
3 言語―ないものについての考え
4 「自称語」の意味と指示対象
5 指示対象の与えられ方
6 「私」という指標語
7 内的な自己…?
8 私は大庭健である、という事実の特別さ…?
9 意義(センス)と指示対象、そのスリかえ
10 「私が思うに」―聞き手へのコミットメント

著者等紹介

大庭健[オオバタケシ]
1946年さいたま(旧浦和)市生まれ。東京大学大学院博士課程修了。現在、専修大学文学部教授。専攻は倫理学、分析哲学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

SOHSA

27
《購入本》表紙に書かれた”「あなたがいて私がいる」ことを検証する分析哲学”のとおり「私」とは何かを中心にして「内なる自己」の存在を否定しつつ、そこへ落ち込んでしまう原因を明らかにしている。比較的分かりやすく書かれており、読んでいてたのしい。時折、何でそうなるの?と突っ込みたくなる箇所もままあり、尚更に面白い。しかしタイトルでもある「私はどうして私なのか」の問いに対する答えはどこに? むしろあとがきで著者が書いているように「私は、どのように私になったのか」の方が内容にマッチしていたように思う。2014/10/24

吉野ヶ里

16
大庭先生の文章が上達しててやっぱり、物書きは慣れだなって思った。自分がいるということを、「①自分という個体を意識すること(受動的自我、赤ん坊の自己認識)②人と人との関わりの中にあるという意識がある。(主体として働きかけ、事態に干渉する)③他の人間もまた別の主体であるという感覚を持つ(共感能力)」というように考えている。私という主体は、世界が現れてくる場所としての「ここ」であり、「ここ」から世界は広がっている。2016/09/03

yw_revolution

2
いわゆる分析哲学には馴染みがなかったので一度目読んでからすぐにもう一周して、「最初さっぱりだった所が二回目で少し理解できた」という良い体験が出来た。 人が「自分」に気付くための道筋には必ず、他者から「見られている」ことに気付くというプロセスがある。そのプロセスを無視して、まぶたの裏に存在する「自分の意識」は(他の人にはない)特別な存在だと言うことも、一人称としての意識は自分の心身を超越した存在だと言うことも許されない。2019/06/08

syachi

1
大学生向け位に私が私としてなることを考察しているんだけど難しい。他者への呼びかけor他者からの呼びかけの中で「私」の説明というかなんというかをすることで「私」が確立するということなのかな?そんなところでは他者との関係性の中に自己が成立するとかいってたような誰かさんと同じようなことを言ってるのかなぁ。しかしながら思考をすることとか他の面含めていささか準備不足だったか。また時間おいて読もう。2013/12/01

しょ~や

0
とても面白かった。言語としての「私」という視点が良かった。他人にも「私」があることについて掘り下げてもいいのではとは思うが、紙面不足もあるだろうか。2015/12/01

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