出版社内容情報
美人3姉妹の援助で夢水探偵の迷推理冴える第4弾は、雑誌『セ・シーマ』の伊藤記者に取材同行し、《幽霊のシュプール》や《殺人ゲーム》の謎に迫る、たよりない清志郎。でも、三姉妹がいるからへいき 小学上級から
内容説明
笙野之里で企画している推理ゲームのアドバイサーをたのまれ、夢水名(迷)探偵は桜の咲く里をやってきた。ところが、ついたとたんにとどいたのは、『魔女』と名乗る人物からのメッセージ。そしてすぐに、謎の推理ゲームがはじまって…。『魔女の隠れ里』のほか、雪霊の薮の謎、羽衣母さんの謎もある、名探偵夢水清志郎事件ノート第4作。小学上級から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
45
事件全体が、夢か幻か。夢水清志郎シリーズ第4作。メインの謎はすぐに解けるけど、細部はやはり作者にお任せというところ。「村おこし」とはいえ、ここまでのレベルだと、ちょっと考えてしまう。それにしても教授は食べることぱかりだな。三姉妹が、食べ物で釣ろうというのもよくわかります。2015/09/04
ユメ
31
『セ・シーマ』の伊藤さん初登場の巻。『食いだおれ紀行』こと『名探偵夢水清志郎の謎解き紀行』の始まりだ。A高原の雪霊の藪の謎解きでは、教授が亜衣たちが大人になって初めて理解できるであろう忠告をしたのが印象的だった。教授は本当に、三つ子の健やかな未来を信じ、守ろうとしているのだな。そして、笙野之里で「魔女」が起こした事件。「ねがわくば、もうこんな悲しい事件では、会いたくありませんね…。」教授が、魔女の情を汲んでそう口にできる名探偵だということに深く救われた。私も、三つ子も、そしてきっと、魔女も。2017/08/08
みなみ
24
青い鳥文庫の夢水清志郎シリーズの四作目。今回はセ・シーマの伊藤さんが初登場して、紀行文の企画を教授のところに持ち込むところから。スキー場に行ったり、桜の綺麗な里に行くことで、不思議な謎を解くことに。教授の普段は食い意地がはっていて記憶力がない駄目人間っぷりなのに、大事なときにはちゃんと謎を解いてくれるギャップがいいなぁ。2023/06/27
モルツ
20
夢水シリーズ最大にやりきれないラスト。前半のスキー場の事件や、後半の犯人に驚くまではgood。しかし、夢の中の謎や明かされない事件など、うねうねと胸の中に残る感じがすっきりしない、シリーズの中では異色の作品。誰も幸せにならない事件ってこんなにむなしい感じなんですね。。2012/12/02
じょうき
17
図書館本。シリーズ第四作は、中編二作と短編で構成。中編の繋がりもよかったし、解かれない謎というのも魅力的だった。とはいえ、ほぼ亜衣によって解かれていたが。ホラーに寄せた雰囲気、心理的密室など、本当に毎作工夫されている。重苦しくなりそうなところを教授や三姉妹のキャラクターがうまく中和していて、児童書として安心して読める。挟まれる両親のなりそめ話も楽しい。2023/06/01