出版社内容情報
【内容紹介】
――一日に二度出てくるのに一年に一度しか出ないものは?
――小林一茶と「月ハ東ニ日ハ西ニ」の関係は?〈解答は本書中〉すぐ答えられなければ本書必読、あなたは先入観にとらわれている!?ジョークは、笑いによって固定観念のワクを心地よくこわし、知性を刺戟するアイディアにみちた、古今東西の知恵の結晶だ。イソップからシェークスピアやアリスのしゃれ、ポオやホームズの推理、物名や折句、謎句などをとおして、伸縮自在の自由な発想法を教えてくれる本書で、頭の柔軟体操(ブレイン・トレーニング)をはじめよう!
バーはいつ開けるか――あるホテルのボーイが、泊り客からホテルのバーはいつ開けるか問い合わせの電話を受けた。「午前十時でございます。」一時間後、またおなじ客がバーはいつ開けるか電話でたずねてくる。返事はおなじ。二時間後、またおなじ電話がかかった。ボーイは我慢の限界に達し、「十時までお客さまをバーにお入れすることはできません!」すると電話の声が、「バーへ入る? おれは出たいんだ。――本文より
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おせきはん
6
自分自身がいかにルールとしての常識だけでなく、固定観念という意味での常識に囚われているかがよくわかりました。2017/07/23
鉄人28号
6
☆☆☆☆ 「笑い」が何故起こるかという原理が様々な角度から論ぜられている。ユーモアやトリックの具体例も豊富に掲載されている。大変興味深く読める書である。2016/10/17
あんどうれおん
3
「言葉遊び」や「発想の転換」を特徴的なテンポで論じつつ、これでもかと言わんばかりに用例を詰め込んだ楽しい一冊です。とりあえずダジャレを言っておけばユーモアがあるっぽく思ってもらえるわけではない、という大切な心得を再確認できた気がします。2023/10/30
紅
3
ミステリ好きなので読んでみました。引用が多く、実際に考えながら楽しく読めました!一つ一つの思考法について深く扱うのではなく、幅広く扱っているので飽きも来なかった。見方を変えるというのは案外難しいけれど、そういう考え方ができたらマイナスな感情もプラスに変えらるようになると思うのでこの機会に柔軟な考え方を身に付けたいなあと思いました。2015/04/11
figaro
2
30年近く前に書かれた本で、最近のこととしてふれられる世情は移り変ってしまったが、中身は新鮮味を失っていない。ジョークのほとんどは古典に求めているが、聖書から昭和のキャッチコピーまで広範な対象を、誤導、類似、逆転に分けて独自の分類を行っている。二分論や二者択一の貧困を説いている部分や類似から因果性を説くことの無謀を説いている部分はうまく論じられていると思う。2015/04/17