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内容説明
防御率や打率、本塁打数などはチームの勝率を決める要因だが、これらは入り組んだ関係にあり、どれが勝率のアップにつながる真の原因となるかを見分けるのは容易ではない。複雑な関係を分析して、もし勝率を予測するスッキリした因果関係を探り出せれば、チーム関係者は勝つための適切な方策をたてることができる。このように、原因と結果が複雑に入り組んだ現象を解析するのが、共分散構造分析と呼ばれる新しい統計的手法である。豊富な事例を使いながら、この新手法を平易に解説する。
目次
第1章 因果推論を始める―因果関係と相関関係
第2章 因果推論を育てる―回帰モデルの話
第3章 因果推論を発展させる―潜在変数の導入
第4章 因果の連鎖をさがす―因果モデルを構成する
第5章 因果システムを鍛える―モデルの評価
第6章 因果システムを読む
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
62
これは最近読んだ統計学関連の書物3冊の中では一番骨があったような感じです。共分散構造分析ということで、さまざまな要因からどれが真の原因となっているのかを見分けていく分析手法です。前半は比較的わかりやすかったのですが、後半の因果モデルの部分から少しついていけなくなった気がします。再度読まないとだめですね。2015/08/17
mkisono
2
難しい話だったが、説明が分かりやすかったので理解できた部分もありました。2021/01/13
かみゅ
2
共分散構造分析がどのようなものかを理解したい方におすすめ。かなり粗削りな説明だが即戦力にはなる。ただし、具体的な動かし方が書いてあるわけではないので、実用には参考書が統計ソフトに合わせてもう一冊必要(巻末のプログラムは古くて役に立たないらしい)筆者が統計学者ではなく心理屋さんであることもあり、例が卑近でわかりやすいが、一定程度の統計(回帰分析)の知識はやはりあった方がいいのではないかとは思う。2016/02/03
まつを
2
因果関係をパス図で整理すること。その関連性を共分散構造分析で定量的に分析する「方法論」を説明している。統計の基本から入るため、内容は非常に分かりやすく、途中で迷子になる様なことはなかったが、計算結果をパソコンで導く事を前提とした箇所もあり、なぜこの数値になるのか、答えの理解に時間がかかる箇所もあった。2014/10/16
てんてけてん
2
大学教養程度の統計の知識があれば十分に理解できる内容。共分散構造分析の入門の入門のような本。SEMがどのようなモデルか興味がある人はまず読んでみると良いと思う。このあとに同著者の共分散構造分析の事例編などを続けて読むとなお理解が深まると思われる。2011/10/25