講談社文庫<br> 眠る盃

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講談社文庫
眠る盃

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  • サイズ 文庫判/ページ数 254p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061317680
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

【内容紹介】
「荒城の月」の「めぐる盃かげさして」の一節を「眠る盃」と覚えてしまった少女時代の回想に、戦前のサラリーマン家庭の暮しの手触りをいきいきと甦らせる表題作をはじめ、片々とした日常から鮮やかな人生を截りとる珠玉の随筆集。知的なユーモアと鋭い感性を内に包んだ温かな人柄が偲ばれるファン待望の書。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

82
日常から鮮やかに切り取った瞬間が、人生に通じるものがあると思いました。ユーモアがありつつ、知的で鋭い感性は向田さんの人柄そのもののように感じます。『字のない葉書』が泣きたくなるほど心に刺さりました。2018/11/27

ホッパー

73
エッセイ。切れ味もありユーモアもあり言葉選びも素晴らしい。2,3ページでこうも起承転結がつけられるのか、流石と感心する。2022/07/18

きりこ

73
読み友さんに薦めて頂いたエッセイです。実に様々なハプニングに出逢う方だなと思いました。怖ろしい体験すらユーモアたっぷりに綴られていて小説以上に面白い話の数々。手作りの水着やワンピースのエピソードは可笑しくてたまらなかったです。一番心に残ったのは「字のない絵葉書」学童疎開していた妹が病気で帰って来た時に、裸足で飛び出し痩せた肩を抱き声を上げて泣く父親。子を想う親の姿に私も泣きそうになりました。少年との交流などから向田さんの思い遣りや気配りを感じ温かな気持ちになれました。向田さんの人柄が偲ばれる一冊です。 2014/02/08

kinkin

64
「ベソをかく」「七輪」「接吻」「茶の間」「アラビアゴム糊」「電話のベル」今ではほとんど見かけなくなったモノや使わなくなった言葉が出てくる。まだ一億総中流の時代、皆それぞれ夢や希望もあった昭和に生きた向田邦子さんのエッセイ集。深夜営業のコンビニなど無い時代、切手を貰いに深夜にタクシーで友人の宅へ向かう話など、当時の生活を思いだすことが出来てよかった。2014/06/16

優希

59
心があたたまり、日常から鮮やかな人生を切り取っている随筆だと思います。ユーモアで知的な感性は著者の人柄が出てますよね。戦前のサラリーマン家庭の匂い、今は使われない小道具などが珠玉の彩りになっているような気がします。少女時代の回想が特に印象に残ります。『字のない手紙』の切なくて懐かしさが好きですね。文章も素晴らしいです。2014/08/12

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