講談社文庫<br> 何でも見てやろう

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何でも見てやろう

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  • サイズ 文庫判/ページ数 458p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061315839
  • NDC分類 915.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

【内容紹介】
若さと知性と勇気にみちた体当り世界紀行。留学生時代の著者が、笑顔とバイタリティーで欧米・アジア22ヶ国を貧乏旅行して、先進国の病根から後進国の凄惨な貧困まで、ハラにこたえた現実を、見たまま感じたままに書いたベスト&ロングセラーの快著。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

扉のこちら側

100
2016年757冊め。旅行記の古典として君臨し続ける一冊。もう60年程も昔の本になるわけだが、敗戦から立ち直った日本から来たというだけで歓待される国々への旅はおもしろかっただろう。20代の若者らしく、各国でのモテ自慢も満載。最後のほうは70年代、ベトナム戦争の影が世界に満ちて、著者のベ平連活動へつながっていったのがわかる。2016/09/23

Willie the Wildcat

73
バックパッカーの大先輩、参りました!私も野宿などはもちろん経験済みで、某国移民局での取り調べも経験したが、足元にも及ばない当時の旅事情。卓越した好奇心と行動力。貧乏旅行の「3つの効用」は同感。特に、人の親切なくして、貧乏旅行は成立しない。故に、単なる歴史認識のみならず、人の痛みもより理解が深まる気がする。大英博物館の件も同様。世界の広さと深さ。長男に続いて、次男にも”貧乏”旅行に出てほしいなぁ。日本では見えない世界を感じ、同時に日本の良さも再発見して欲しい。2018/06/06

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

60
『深夜特急』の沢木耕太郎も影響を受けたという若者の貧乏旅行ブームのパイオニア的存在の一冊。フルブライト奨学生としてアメリカへ、その後、ヨーロッパ、アジアを経て帰国し、再度、以前訪れた地を訪問する「再訪」編。なんとかなるやろ精神と人懐っこさを武器にしてのユーモラスな貧乏旅行と、豊な大国と貧しい小国についてや人の中にある差別感情などを論じた箇所が混じりあう。当時の若者がこぞって影響されたというのもよくわかる。2017/07/20

i-miya

57
2013.10.31(初読)小田実著。 2013.10.29 (あとがき1=1961.02) 最近、日本通運晴海ふ頭事務所より、人間の荷物が届いた。 (あとがき2=1967.07) 8年前の『何でもみてやろう』にくらべ、重苦しい、惨めな旅であった。 (あとがき3=1971.05) 歩いてまわっただけだ、あんな本など、思想などない、ない、あってたまるか。 カルカッタの街路族。 (カバー) 若さと知性と勇気、体当たり世界旅行、紀行、先進国の病根から、貧困国の凄惨な貧困まで。  2013/10/31

Y2K☮

45
58年夏~60年春まで欧米アジア22か国を巡った超貧乏旅行記。今時こんな危険且つ不衛生な旅をする東大卒のエリートはいないだろう。美術館からスラム街まで文字通り何でも見ている。欧米にいる間はユーモラスで楽天的だったが中東に入ると空気が一変し、インドでピークへ。余程ショックだったのか。皇室や徴兵制に関する見解には頷けないが、日本文化の雑種性やアジア諸国との距離感を考察した論は腑に落ちる。無論本を読んだだけで分かった気になるのは著者の最も厭う姿勢。こんな過酷な経験はできないがせめて卑屈と傲慢からは無縁でいたい。2019/04/21

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