感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
財布にジャック
49
遂にこの巻で今まで圧倒的主役だった秀吉が舞台から去ったので、どうやら次巻からは、題名どおり家康が主役の座につけそうです。秀吉はそれはそれは偉大な武将だとは思いますが、晩年は読むのが辛いほど痛々しいことばかりです。特に秀次や秀次の一族たちの最期を考えると、とても悲しいです。叔父に秀吉という不世出の英雄を持ったばかりに…（涙）秀吉の辞世の句にもあるように「難波のことは夢の又夢」だったのかもしれません。2012/03/15
りょうけん
9
＜珠＞ またもや「いやはや」でござるが，いやはやなんともかんとも，各巻それぞれに面白い物語なので御座るが，この15巻は特に面白い． この感想では絶対に本の具体的な内容には触れまい，と思って来たが，面白さがその戒めを凌駕したと思えい！ 関白豊臣秀次悲劇の物語が綴られている．一般にはあまり深く語られる物語では無いので，余計に興味津々の面白さであった． まだあと11巻も残っている．再び，いやはや楽しみである．すまぬ．2020/05/31
ポメ子
7
秀次と秀吉の軋轢、秀次の死，秀吉の死まで。 呂宋屋助左衛門について学べた。2024/02/16
来訪者
7
日本国の歴史という括りでも恐らく最高の天才の一人に入るであろう秀吉が遂に永眠というところがやはり15巻において最大のハイライトでしょう。しかしこの死の淵の下りを回想するときいつも頭をよぎるのは信長の棺シリーズの秀吉だったりします。確かに面白かったけどホントに自分でも謎。家康を道連れにしようと腕を引っ張ってる姿を描いてるところがあるからかな？2014/02/05
としき
5
奢れるものは久しからず！いや、奢らなくても人は皆久しからず！人間誰でもが遠からず老いて死んでいく。永遠なんて在り得ない。これだけ不世出の英雄、太陽の子と呼ばれた秀吉でさえ必ず沈む日を迎える。過去の業績や自信が逆に彼を追い込んで苦しめる。誰もが持って生まれた業には逆らえない。信長の天下統一という旗印を引き継いだはずが、秀頼の誕生により豊臣家繁栄、我が子可愛やの業に逆らえず、火種を残して数え63歳の生涯を終える。他人事ではなくここにも還暦を過ぎ、どうにもならない業を捨てきれず、もがき苦しんでいる自分がいる。2020/07/02
