感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
財布にジャック
46
題名が「徳川家康」なのにも係わらず、相変わらず中身は秀吉一色な気がしました。しかし、利休の最期、朝鮮出兵、鶴松の死、秀頼の誕生と事件が多い中、その中にあって地味ながらもキラリと光る家康の存在、まさに助演男優賞をあげたいほどです。他にも、家康に影響を与える僧・天海や、博多の町人・島井宗室もいい味を出していました。そして、物語に花を添える女性陣では、利休の娘・お吟と宗室の娘・木の実…どちらも男顔負けの覚悟の違う女性として描かれていました。2012/02/23
来訪者
7
最近このシリーズ熱が上がってきてあっという間に読了。タイトルを見なければ誰が主人公か分からない位秀吉が目立ってます。この巻読んで再度感じた事はやはり秀吉は人間過ぎるのかな～という所。個人的に朝鮮出兵を思いとどまっていれば安土・桃山時代はそれなりに長く続いていたという歴史観を持っているのでこの巻は非常に満足できました。山岡さんの歴史小説は父親が言っていた通りホント楽しいです。特にこの時代は駆け引きの妙が本当に細かく描かれていて退屈しません。いざ15巻へ。2013/12/29
ポメ子
6
利休の死、天海と家康の出会い、朝鮮出兵、秀頼誕生まで2024/02/09
りょうけん
6
＜無＞ コロナバイラス禍を旗印としてSNSでは，次の人にバトンを渡し強要？してゆく，という，昔風に言い切れば「不幸の手紙」みたいな行為が今流行っている．(幸い10人に廻せ!の過酷は無い) 僕のところにも最初「あなたの音楽人生に影響を与えたレコード10選」と云うのが廻って来たけれど，丁重にお断りした． そうしたら次には『ブックカバー チャレンジ7日』というのが廻って来て，こちらの方はまあなんとかなるのではないかと引き受けた． その一冊目にこの『徳川家康』を書いておいた．いやなに，只それだけである．2020/05/27
としき
4
秀吉と利休！北政所（寧々）と淀の君（茶々）！世が泰平の時代を迎えると誰もがそこで自分の欲望を抑えきることが出来なくなる。秀吉はもはや利休の諫言を聞く耳を持たず、その首をはね朝鮮出兵に踏み出す。淀の君は再び秀吉の子を授かると、共に太閤を支えようとする北政所の心内をわかろうとはしない。二人だけではなく誰もが持つ欲望には際限がない。そしてその欲を捨てられないと最後にはその身を亡ぼすことになる。「足ることを知る」秀吉も淀の君もその言葉は知っていた。しかし、もう止まらない！それが人間の性（さが）だから！2020/06/27
