手塚治虫漫画全集 〈100〉 シュマリ 4

手塚治虫漫画全集 〈100〉 シュマリ 4

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  • サイズ コミック判/ページ数 247p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784061087002
  • NDC分類 726.1

出版社内容情報

【内容紹介】
妙への愛を胸に、シュマリは、また未開の地へもどった。だが、おしよせる開化の波は、またしても彼を凄絶な戦場へとかりたてる!ひたすら時代にさからう野性児をえがき、文明の意味を問う感動大作、堂々の完結編!!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あさみ

6
最終刊。資源を巡る争いに深く関わった、蝦夷共和国の夢は泡沫に終わり、物語は終焉へ。相変わらず妙に心を残し、糸の切れた凧みたいなシュマリですが、峯が本当に器の大きい女になりました。一方、妙。秘かにシュマリに心を残していたとか、どんだけ悪女なんだか。戦争に突き進む日本の、きな臭い世情も描かれていて、ポン・ションへの赤紙の話は切なくなりました。スケールの大きな話。北海道は日本人にとってのフロンティアだったのだなと感じられるお話でした。2017/01/15

松田望

3
二〇年前、学生時代に購入以来ことあるごとに何度も読んでいる。類型のないキャラクター、シュマリの完成は手塚氏の青年漫画のひとつの到達点だと思う。作中でシュマリは完成されたキャラクターであり変わることがないが、彼に近づいた人々が感化されて成長していく。特に二人目の妻の峯が娘から大人の女性へ変わっていく姿は、恋しさとせつなさと心強さを感じずにいられない。2014/02/04

pochi

2
この物語の人物は時代になじめずに飲み込まれてしまったかのような印象です。そして個々の人生とは関係なく変化し流れていく社会との対比、考えてみればここから逃れられる人間などいないのだとも思えたり。この作品を最初に読んだのは自分が北海道に住んでいた頃かそれとも離れた後だったかも忘れてしまった。そうか自分も同じく忘れ去られるその他大勢の一人なのかと思うとなんだか悲しくなった。そんなことを思い出させるあたり、やはり良作だったんだろうと思う。2020/09/28

ネタバレ:トキメキのあまり展開してしまう存在しない記憶たち

2
近代的な社会に抗う男シュマリ。強情で自分勝手だけど愛に溢れた男だった。2018/08/06

○○○ ○○

2
生き写しの存在と交換というのは手塚得意のモチーフだけど、それにしたって「妹に生き写しの女に向かっていい女だと抜かしてセックス」というのはかなりの狂気を感じる。だけどこの作品では死んだ母のフェイクとしての育ての母、内地人が選んだフェイクとしてのアイヌのアイデンティティ、アメリカ大陸のフェイクとしての北海道といった具合にフェイクであることが折り重なっており、オリジナルでなくフェイクこそが必要な存在、フェイクであることこそが性愛の対象たり得てもおかしくはないのだ。オリジナルは夢でしかない。存在ではないのだ。2015/05/29

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