出版社内容情報
【内容紹介】
一獲千金をねらって、無性人間の戦争ショーが企画された!自分たちの運命に疑問を持つ無性人間たちは、反乱の準備をはじめるのだった!新人類騒動はどこまでエスカレートしていくのか!?傑作人間喜劇、完結編!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こっこ
3
大人マンガの取り込み方は巧く 行ったと思う、中期手塚作品。 マンガ業界も変革期にあったということ だから、この作品も取りあえずギリギリの 線で発表されたのかな…と思う位ヤバい内容。 お決まりの反乱への流れは 予想していたが、何とも空しさの残るラストだ。 2016/06/09
Schuhschnabel
2
天下太平がヒットラーの真似してるし、リアルホモ・サケルという感じ。あとがきは画風についての回想であったが、100冊以上手塚作品を読んでいるのに全然気づかなかった。2018/06/30
いちねんせい
2
第三の性。無性人間。その風刺的な内容と、戦争ショーへとつながるまでの展開がすごい、そしてこれがまたリアリティーがあって夢中で読んだ。読み終わって、昭和42年漫画サンデー連載とあるのを見て、やっぱりただごとではないなと思った。2015/05/19
ひろただでござる
1
週刊誌に連載されていた当時に読んだ衝撃(遺伝的欠陥を持つクローンやショーとしての戦争など)は無く、天下太平の父性としての悲しさを感じてしまった。人間を“人間ども”と呼ぶ「存在」は今のところ存在しない。その「存在」が現れた時…それは人間にとって“幸せ”につながるのだろうか。まぁつながらんわなぁ…。2015/01/08
松田望
1
物語が社会風刺から手塚氏的な壮大なスケール大作映画ふうに移行するのに連動し、フォーマットの大人漫画向け絵柄に手塚氏本来のタッチが混ざってくる。ここいちばん饒舌に物語るときは自分の得意な方法になってしまうということか。それにしても手塚氏の漫画表現の幅の広さには脱帽するばかり。2014/02/01