出版社内容情報
【内容紹介】
太陽の大黒点の影響によって、世界一美しい人造人間ミッチイが誕生した！ 天使の姿と悪魔の超能力を持ったミッチイをねらう、秘密組織レッド党の陰謀とは何か！？漫画史上にその名も高い古典的名作、堂々大登場！！
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
元気伊勢子
8
あと10年したら人口黒点や人造人間もできるかもしれない。自分が人間ではなく、お父さんとお母さんもいない人造人間と知り、街を破壊し、消えていったミッチが哀れだった。人類や他の生き物、機械とどう折り合いをつけて生きていったらいいかと便利になるということがどうなるかということも考えていかないといけない。喫茶店で読んだ。2021/04/18
大泉宗一郎
8
手塚SF初期三部作の内のひとつ。レトロチックな未来世界や、男女の転換や、ロボットの哀愁、提起される社会問題など『アトム』や『リボン』などに見られる要素をいち早く取り入れた、ある意味最も手塚らしい作品。アトムと同じく１０万馬力のエネルギーを持つ人造人間ミッチイをめぐり、ヒゲオヤジやケンイチといったお馴染みのオールスターが総出演します。さらにシャーロック・ホームズや、世界一有名なネズミをなんと数十ページにもわたって登場させたりなど、手塚本院も楽しみながら描いている節も伺え、こちらも思わずニヤニヤしてしまいます2014/04/17
月をみるもの
5
藤子不二雄の漫画で、彼らがこの「メトロポリス」だか「来るべき世界」だかを夢中になって読んでるシーンがあったような気がする。両性具有、ロボット、ヒゲオヤジ、、、手塚作品の原点がここにある。2015/07/18
ぴー
5
再読。まずスゴいと思ったことは、この作品と同じようなビル街が現代にあること（当時のアメリカがモデルとはいえ）。−いつかは人間も科学に身を滅ぼされるのではないか？−手塚さんが永遠に追い求めてた考えが、本当に起こり得る時代だということ。人造人間が作られた命を儚んで起こした事件の漫画だけど、いつか本当に起こるかも知れない。そういった意味でも、遥か未来では無くて、すぐ先の話だと感じられました。暴走前の心優しいミッチイを慕ってみんなが集まって、最後に「ミッチイの一生は終わった〜」とモノローグに入るとこで泣いてしまう2011/01/19
松田望
4
あとがきで手塚氏が事細かに解説。ここはこれの引用、これはあそこの引用……印象的なラストに至っては、自分の過去作のとある「シーンがたいへん読者に受けたので、柳の下の二匹目のドジョウをきめたのです」……ってそこまで赤裸々に言うか！？ それでも作品の魅力が薄れないから、手塚氏が元々持っている潜在的なエネルギーとオリジナリティはずば抜けている。2014/01/16
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