出版社内容情報
イギリスの魔術師ジョン・ディー博士が残した謎の暗号文書。コンピュータ解析により明らかにされた正体は、なんと伝説の魔道書だった。禁断の書物に隠された大いなる神秘を解明したこの禁書が、ついに全訳された。邪神召還・封印の奥義が、今あなたの手に！
内容説明
イギリスの魔術師ジョン・ディー博士が残した謎の暗号文書。コンピュータの解析によって明らかにされたその正体は、なんと伝説の魔道書ネクロノミコンだった。禁断の書物に隠された大いなる神秘を解明し、欧米読書界に轟々たる反響を巻き起こした話題の禁書が、ついに全訳された。これで、邪神召喚・封印の奥義が、今あなたの手に。
目次
スタニスラウス・ヒンターシュトイザー博士の手紙
『ネクロノミコン』注解（ロバート・ターナー）
ジョン・ディー文書の解読（デイヴィッド・ラングフォード）
付録（若き日のラヴクラフト（Ｌ・スプレイグ・ディ・キャンプ）
『ネクロノミコンの夢』眠りの学識（クリストファー・フレイリング）
ラヴクラフトの風景（アンジェラ・カーター））
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おひゃべりのナオ@【花飛】ヤオイは三月の異名にあらず
15
書名を入力したら「根黒の未婚」だって。2015/02/11
マウリツィウス
15
ラヴクラフトの遺産を暗号解読手法で繙く野心的著書、コリン・ウィルソンの真意はオカルト資料の再編ではなく古典文学の閲覧と提供でもある。ボルヘス以降、架空書物への探求は飽くことを足らない。しかしその異文書研究において異彩を放つこのネクロノミコン実在肯定論は狂気世界を探求していく過程書類、忘れてはならない事実に「魔道書」起源は「奇書」ではなく「死者の書」つまり古代史を復元する彼の最大の野心と定義されるはずだ。それを意味するこの秘文書再現は事実を否定しない。可能性の一様を述べたまでだ。この必然はメタの系譜に属す。2013/05/22
スターライト
5
「ネクロノミコン」そのものは巻末の５０ページほど。あとは長文のコリン・ウィルソンの序文等が占める。「ネクロノミコン」の成立過程やら、その解読の様子を知るのには好適。2013/12/10
いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00％完了】
4
**注)ホラー**クトゥルーネタの小説読解の為に読了｡狂えるアラブ人によって書かれたとされる､魔導書ネクロノミコン｡クトゥルー神話の聖典とも言える書ですが､これは勿論小説の中の書籍なので実在しません｡しかし､だったら実在させてしまえ､という趣旨で書かれた｡要は"なんちゃって魔導書"です｡しかし､この内容を踏まえたクトゥルーのリスペクト作品｡一例として朝松健､著の『小説ネクロノミコン』などがあるため､それらの読解には大変役立ちます｡ホラーからラブコメまで出ているクトゥルー小説を読解したい方にお勧めします｡2012/02/18
南註亭
3
1994年の単行本出版時にすぐ購読し、その後数回再読。この文庫判も2000年に出たときにあらためて購読した。いちおう論集であり、マニアとかファンにとっては賛否わかれるだろうが、ラブクラフト・クトゥルー・ネクロノミコンについてのサブテキストとしては外せない1冊。なにしろ「暗号をコンピューターで解読したネクロノミコンの断章」の全訳が掲載されているのだから……。コリン・ウィルソンの序文も既訳のものだが力作である。2003/01/10
