プロメテウスの罠〈9〉この国に本当に原発は必要なのか!?

電子版価格
¥1,584
  • 電書あり
  • ポイントキャンペーン

プロメテウスの罠〈9〉この国に本当に原発は必要なのか!?

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784054062429
  • NDC分類 543.5
  • Cコード C0095

出版社内容情報

福島原発事故を検証した、朝日新聞連載の書籍化第9弾。今作では増ページし、新聞連載8シリーズ分を掲載。

東日本大震災から4年。福島原発事故を検証し、伝え続ける朝日新聞長期連載の書籍化第9弾。今作は新聞連載時8シリーズ分を掲載し、読みごたえたっぷりの内容でお届けする。原発事故の事実を未来に伝えるため、ぜひ読んでほしい1冊。

【著者紹介】
朝日新聞報道局につくられた調査報道専門の取材チーム。2011年の福島原発事故による放射能汚染の惨劇を受け、検証記事を作製するために、特別編成取材班がつくられた。

内容説明

「避難先のアパートに戻りたくない」「私はここに残る」。そう言い残して渡辺はま子は自ら命を絶った。久しぶりに川俣町の自宅に戻ったあくる朝だ。原発事故で避難を強いられたことが原因と裁判に訴えた遺族に対し、東電は“環境の変化に弱い性格のせい”と反論。裁判は2年3カ月におよんだが、結果は原告の全面勝訴となった。かけがえのない故郷を失い、終わりの見えない避難生活を送る苦しみ。原発事故は、いまだ過去の出来事ではない。原発事故からまる4年!いまだ癒されない被災者の深い心の傷。朝日新聞大反響連載の書籍化第9弾!!

目次

第49章 県境の先で
第50章 4年目の夏
第51章 函館の訴え
第52章 二人の首相
第53章 抵抗32年の島
第54章 妻よ
第55章 ふるさと訴訟
第56章 検証もんじゅ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

美登利

41
原発事故から4年経過しても新しい情報がもたらされる事実に驚愕を隠せません。賠償金の請求申請書の書類の厚さ、分かりにくさ。請求するなと言われているような難解なチェック項目。お金は動くもの、必要な時になければ止まってしまう、または終わってしまう生活もある認識が薄い。今回は東北だけでなく、他の地域の原発反対派たちの闘い、震災がもたらした生活でうつ病をへて自死された方。弱い人たちを守るのも優先だが、原発での点検漏れの膨大な数、それを悲観的に考えてない当事者たちとの温度差が激しい。根本から変えるへきことが多すぎる!2015/04/12

燃えつきた棒

32
第五十四章「妻よ」を読んで涙が止まらなかった。 それとともに、新たな怒りがこみ上げてきた。 あと5年か10年して、日本中のすべての人が東電や政府を許したとしても、僕は絶対に彼らを許しはしない。 『避難先のアパートには戻りたくない。私は』ここに残る。』 渡辺はま子さん(当時58歳)は、福島第一原発の事故で避難を強いられた末、川俣町山木屋の自宅に一時帰宅中に、焼身自殺した。 その死をめぐる損害賠償請求訴訟で東電は、「個体の脆弱性」を持ち出して、争った。 ふと、「鬼畜」という言葉を思い出した。 2017/03/15

壱萬弐仟縁

30
他人は信用できないため、吉沢武志さんは自費で線量計を使い、放射線量マップを自作した(35頁)。市民科学者誕生である。大学の研究者が如何にあてにならないかの裏返し。南相馬市出身の伊藤孝介(32)さんは東京の職場を去った(78頁~)。復興の仕事に集中することを選択したという(80頁)。愛郷心なくしてその判断はできなかったろう。栃本信一さんの曽祖父の墓地は、高濃度放射性廃棄物貯蔵予定地(93頁)と気の毒である。死んだ人まで被曝してくれとはね。2015/10/21

D21 レム

23
避難のストレスから焼身自殺に至った妻の話。生活基盤を根こそぎ奪われた人の失意が、自分のことのように感じられて、胸が痛い。2016/03/09

のぶ

6
1~8を飛ばして偶々見かけた9から読みました。あの年の秋頃に始まりずっと続いてる連載のようですが、何ぶん朝日を(というか紙の新聞を)購読していない私、その内容について誤った思い込みをしてました。フクシマ問題をテーマに東電災害の被害者の現状を伝えるルポだとなんとなく思い込んでたのですが、実際には、計画中だったり検査中だったりする核施設のリスクをもろに被るエリアが全国にあり、その地の人が声を上げようとしている、そういう話です。(その動きに)勇気を貰える本でもあり、(この国の現状に)暗澹たる気分にもなる本です。2015/06/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9442968
  • ご注意事項