内容説明
「強盗殺人」「放火殺人」「誘拐」など、極刑も想定される罪を裁かなくてはいけない裁判員制度。「死刑」と「無期懲役」の線引きはできるのだろうか?「懲役15年」と「懲役20年」の違いってなんだろう?ゲームのように、マルチエンディングもリセットボタンもない本物の裁判のために知っておきたい、裁判のルールと考え方。
目次
第1章 親族殺人について考える
第2章 死者1人の事件・事故について考える
第3章 強盗殺人について考える
第4章 通り魔殺人について考える
第5章 放火殺人について考える
第6章 放火について考える
第7章 誘拐について考える
第8章 死亡事故について考える
第9章 危険運転について考える
第10章 その他の事件について考える
著者等紹介
森炎[モリホノオ]
1959年東京都生まれ。東京大学法学部卒。裁判官を経て、現在、弁護士(東京弁護士会所属)
岡部敬史[オカベタカシ]
1972年京都市生まれ。早稲田大学第一文学部卒。出版社勤務を経て、編集・執筆業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やもち
6
「似ていることば」のおかべたかし氏繋がりで読んでみた。「先例主義」の考え方が理解でき、何故そのような判決になるのかは分かったが、市民感覚よりひとまわり軽い判決が多いと思う。39条の心神喪失・心身耗弱には「自ら招いた場合は、この法を適用しない」の一文の付記が必要だと思う。この本が出版されて6年経っているけど、どうなってるんやろ?2015/01/30
海星梨
3
そもそも事例のくくりからして「世間一般常識」にあわせてあるという、易しい本。2009年出版で古いこと・一人のもと裁判官の意見であることは考慮にいれて読む必要を感じるものの、司法の考え方を身につける一歩としては優秀な本。2020/07/11
エイドリアン
3
裁判の仕組みや量刑について分かりやすく書かれていてあっという間に読みましたv(^_^)v 授業の空き時間に読んでしまったv(*^^*)/2011/11/09
烏鳥鷏
3
様々な刑事事件をカテゴリー(親族殺人、通り魔殺人、放火など)別に分けてに3例ずつあげて、それぞれの事件の概要と、どのような経緯でどれぐらいの量刑が下されたかが解説されている。あまり一般的ではない法律用語も、繰り返し解説されるのでわかりやすい。聞いたことのある有名な事件が多く扱われているが、この本ではじめて判決を知ったものも多かった。新潟女児監禁事件とスーパーフリー事件に下された懲役が同じ14年というのは意外だった。2009/12/04
まはもめっさ
2
よく知られている事例を解説してくれているので、わかりやすかったです。2009/08/22