出版社内容情報
もりもり森にすむ小人の女の子 ココは、
お姉ちゃんふたりがいる、三姉妹の末っ子。
たまにけんかしながらも、姉妹でなかよくくらしていました。
ココは、ある晴れた春の朝、小川で真っ白なネコさんと出会い……。
あったかスープ、あまいかおりのクッキー、焼き色がきれいなマドレーヌ、
そして、春のよろこびを感じられる大自然のなかでの森のパーティー…☆☆☆
「へんくつさんのお茶会」と同じ、作 楠章子氏 × 絵 井田千秋氏 がおくる、新たな心温まる物語。
森にくらすこびとと動物たちのくらしを、ちょっぴりのぞいてみませんか?
内容説明
とびきりおいしい、マドレーヌがじまんのお店!でもひらくには、もんだいがいっぱい!?こびと三姉妹の、森での大きな成長物語。
著者等紹介
楠章子[クスノキアキコ]
大阪府に生まれる。第45回毎日児童小説・中学生向きにて優秀賞受賞。2005年に『神さまの住む町』(岩崎書店)でデビュー。17年『ばあばは、だいじょうぶ』(童心社)で課題図書に選定、児童ペン賞童話賞を受賞、のちに映画化される
井田千秋[イダチアキ]
イラストレーター。書籍の挿し絵、装画などで活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆのん
59
町で飼われている白猫がワクワクを求めて飼い猫をやめて森に移住するお話。右も左も分からない白猫が出会ったのはこびとの三姉妹の末っ子・ココ。友達のジルや森の動物達に助けられて住む場所も見つかり、おかしやさんを始める事に。今までの習慣や常識を柔軟に変えていく事で徐々に森の仲間達に受け入れられていく。可愛らしいイラストで読みやすい。困っている人を助けることや、あきらめず努力すること、自分の考えに固執しない柔軟さを教えてくれる。2023/03/28
ぶんこ
41
森に住む三姉妹の末っ子ココは、誰かの役に立ちたいと思っていたら、見慣れない猫と出会います。町で飼われていたが、ワクワクしたくて森に住むことにしたミルキーでした。ココは「森ネコ」と名付けて、早速お手伝い。森では物々交換が習わし。森ネコさんも生きていくために、町での飼い主だったナヲミさんのレシピでマドレーヌを作ることにします。材料と引き換えにマドレーヌを食するパーティーに参加できます。森と町の違いもさりげなく描かれていて楽しい。ココはパーティーが楽しかったので、これからはパーティー屋さんになろうと決めました。2023/06/28
りらこ
26
飼われていたネコが、独立して森にやってくる。最初の出会いがとても良くて、そのまま森に馴染めそう、と思いきや。排他的な人もいる。日和見を決め込む人もいる。物事は思う通りに進む訳ではない。 だけどそのなかに自分で見つけて進む道は必ずある。 だから相手の感情に影響されず、自分を見失わずにいることが大切なんだよ。森ネコさんの柔らかくも毅然とした性格は、甘えん坊の子どもには少し難しいかもしれない。小さな世界でその世界観にとらわれやすい子どもたちには、野ねずみの行動の変容は受け入れ難いかもしれない。 2023/04/06
花林糖
15
図書館本。もりもり森に住む小人の三姉妹。末っ子のココは春の朝に元飼猫のミルキーと出会いました。ココは白ミルキーが森に馴染み暮らせる様に奮闘。井出千秋さんの絵がお話と合っていて◎。マドレーヌやお菓子がとても美味しそう。ふわふわ優しい空気漂う物語。(三姉妹の長女アンナは『へんくつさんのお茶会』のへんくつさんのお店でお手伝いをしている)2023/07/13
イカまりこ
8
イラストが素敵で手に取った。三姉妹は人間の住む町から少し離れた森に住む小人。冬の終わり、三姉妹の両親は娘たちを残しワイン作りの手伝いに出かける。娘だけでお留守番。物語で小人だけど、ちょっと心配になってしまう出だし。他にも家猫がワクワクを求めて森に住むのを飼い主が受け入れるとか、私的に突っ込みたくなる点があった。家猫を外に出すのはやめよう!でも気になる点をファンタジーだって思えばお話は楽しい。誰かの役にたちたい末っ子が森にやってきたお嬢様猫の焼き菓子店の開店準備をしていく。動物たちの協力があってこそだった。2023/04/22