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サラ、神に背いた少年

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  • サイズ B6判/ページ数 276p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784048973069
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

内容説明

舞台はアメリカ南部の田舎町。トラック運転手相手の娼婦や男娼たちが住むこの町に、母の愛情に飢えた12歳の少年がいた。少年は娼婦である母の真似をして女装をはじめる。その美しさはたちまち噂となり、やがてナンバー1の売春宿で働くことに。母の名“サラ”と名乗った偽りの少女は、早く一人前になりたいと焦るあまり、安息の地を離れ、禁じられた場所へと足を踏み入れてしまう。聖獣ジャカロープ、きらびやかな衣装、不思議な魔力を持つ娼婦たち…。奇妙で危険なおとぎの国に迷い込んだ“サラ”を待つ運命とは―。自分を忌み嫌う母への愛憎、純粋さと残酷性を持った少年の微妙な心の揺れ動きを繊細に描いた、自伝的青春小説。

著者等紹介

リロイ,J.T.[LeRoy,J.T.]
1980年、ウェスト・ヴァージニア州生まれ。母親と共に各地を転々とし、サンフランシスコに落ち着くが、その後、母親は彼のもとを離れる。16歳から執筆活動をはじめ、ターミネイターという名前で新聞、雑誌に寄稿。本書が初の処女長編
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白のヒメ

33
非情な世界に住む少年が主人公なのに、後書きにもあったけれど、どこかルイスキャロルの童話の世界を思わせる雰囲気があった。フィクションとも実話ともファンタジーとも言えない独特な読後感。悲痛なはずの物語の最後は一種の爽快感さえあったりして、なんとも不思議だった。作品が発表された後、作者が性別などを詐称していたことが分かって、世間から凄い非難を浴びたという。でも、どうでもいい作品の作者なら性別詐称位で非難などされないだろう。それだけこれは凄い作品ということに他ならない。テレビで話題になって読んで良かったです。2014/05/13

らむり

22
衝撃の少年時代を過ごした10代男性著者の自伝小説。これが実話を基にしているかと思うとぞっとします。と、言いたいところなのですが…、この触れ込みは大ウソ。本当の著者は、30代女性。それどころか、全くのフィクション!アメリカでも話題になったようです。確かに、実話としたら、ものすご過ぎるもんなぁ。。2013/06/08

やまはるか

10
 主人公はトラック運転手相手の売春宿の男娼であったが、対立する売春宿に雇われて母サラの名を名乗って働く。粗悪なドラッグなどを高額で売りつけられ借金と暴力で自由を失う。脱走に失敗してリンチに遭う場面、救出時のカーチェイスがクライマックス。作者リロイは1980年生まれ、18才米少年の自伝小説とあり、その心算で読んだ。読後ネット検索するとリロイは架空の人物で、本作がヒットすると作家ローラ・アルバートは恋人の妹をリロイに仕立てて記者会見に臨んだとある。世を欺いてヒットしたらしい。ローラは2017年に来日している。2021/02/17

みにゃー

2
美しいダークファンタジー。それほど面白くないけどあっさり読める。呪いや毒沼なんかの描写はプリンセスと魔法のキスを思い出す。2017/07/13

You

2
最近ちょっとした話題になったので読んでみました。愛が倒錯しすぎてついていけません。こういう性的に気だるい雰囲気は読んでいてしんどいなあ。金原瑞人さん訳だから最後まで読む理由があったようなもんだ。創作ならただのしんどい作品。不幸な少年の自伝だというならへぇ、すごいね、って感じ。文章表現力とか構成力とか体験とかアメリカの暗部とか、色々と。不幸な少年の自伝という体で作家志望が書いた本だと踏まえて読めば、ほくそ笑みながらこれを執筆している作者の姿が思い浮かび、楽しい。かもしれない。後半の映画っぷりは嘘くさいもんw2014/05/03

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