化身

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  • サイズ B6判/ページ数 283p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048739948
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

まさかこんなことになるとは思わなかった―。一週間の休暇を南の島で過ごそうと旅に出た男は、軽い気持ちで密林へと分け入り、池に落ちて出られなくなってしまう。耐え難い空腹と絶望感、死の恐怖と闘いながら、なんとかして生き延びようとする彼は、食料を採ることを覚え、酒を醸造することを覚え、やがて身体が変化し始め、そして…。端正な文体で完璧な世界を生みだした、日本ホラー小説大賞史上最高の奇跡「化身」に、書き下ろし「雷魚」「幸せという名のインコ」を収録。

著者等紹介

宮ノ川顕[ミヤノガワケン]
1962年、福島県白河市に生まれる。日本大学卒業後、会社員を経て、自営業に従事。2009年、『化身』で第16回日本ホラー小説大賞大賞を受賞(受賞時タイトルは「ヤゴ」)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

masa

38
貴志祐介『黒い家』や恒川光太郎『夜市』が受賞した日本ホラー小説大賞に耀く表題作『化身』は荒唐無稽な設定ながら、最後まで読者の気持ちをザラつかせ続ける筆力に脱帽したっ!非現実的世界のホラーが『化身』だとすれば、現実世界に潜むホラーを描いた『雷魚』と『幸せという名のインコ』も秀逸で、腰から首筋にかけてゾワゾワと寒気が這い上がってくるようだ。飼っているペットが不吉な予言を語り始めたら…この物語が現実となった証拠ですよっ‼151772015/11/10

nyanco

36
人はここまで淡々と生にだけ執着できるのか。己の体がどんどんと変身しても驚くことなく受け入れてしまうのを不思議に感じた。受賞時のタイトルは『ヤゴ』だが私の脳内変換では『山椒魚(井伏 鱒二)』のイメージ。まともな神経では生きていけないのか、それとも脳が先に変化していたのだろうか…。どうにも理系頭では、そんなことないだろう…、そんなに進化しないだろう…などと考え、文章を堪能できずに読み進めてしまい、意外なラストに、え…そうなの?勝手に作ってしまったイメージとの相違だろうか。作品自体を楽しめず残念。2009/11/14

ろけっと

33
表題作の化身よりはむしろ『幸せという名のインコ』がおすすめかなー。 裕福ではないが幸せな家族が買ったオカメインコの名はハッピー。 独立して始めたデザイン事務所は不景気な世の中にあって年々経営が苦しくなっていくが、ハッピーのおかげで家族は仲良く暮らせている。経済的な不安が常につきまとう生活ではあったが、ハッピーが予言めいたことを話し出した時から変化が起こりだす。不思議な能力を発揮するハッピーが最後にもたらせてくれる幸せとは..これはホラーなのかオカルトなのか(=゜-゜)2011/05/22

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

24
第16回日本ホラー小説大賞大賞受賞した「化身」と「雷魚」「幸せという名のインコ」の全3話。私好みの本でした。 朱川湊人氏や恒川光太郎氏が好きな人ならこの本も好きだと思います。「化身」はどんどん進化していく過程が実に見事!彼のその後が気になります。「雷魚」はちょっと切ない話。「幸せという名のインコ」は後味の悪さ加減が癖になりそうです。また一人気になる作家さんが増えました。次回作も楽しみです♪★★★★2010/03/24

Kau

22
「化身」「雷魚」「幸せという名のインコ」の3編を収める。ホラー小説なのだろうが、それ程怖さを感じなくて、不思議な物語という感じでした。😊 読み始めるとサクサク読めます。2020/09/13

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