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秋月記

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  • サイズ B6判/ページ数 287p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048739214
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

各紙誌で絶賛!
時代小説界に、さわやかな風が吹いた──島内景二氏(共同通信 配信)
小四郎のような政治家が現代にいないのは残念──末國善己氏(週刊現代 3月14日号)
感動と静謐に満ちた傑作──縄田一男氏(日本経済新聞 2月18日夕刊エンジョイ読書欄)

内容説明

筑前の小藩・秋月藩で、専横を極める家老・宮崎織部への不満が高まっていた。間小四郎は、志を同じくする仲間の藩士たちとともに糾弾に立ち上がり、本藩・福岡藩の援助を得てその排除に成功する。藩政の刷新に情熱を傾けようとする小四郎だったが、家老失脚の背後には福岡藩の策謀があった。藩財政は破綻寸前にあり、いつしか仲間との絆も揺らぎ始めて、小四郎はひとり、捨て石となる決意を固めるが―。いま最も注目を集める新鋭が放つ、いぶし銀の傑作。

著者等紹介

葉室麟[ハムロリン]
1951年、北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年、「乾山晩愁」で第二九回歴史文学賞を受賞しデビュー。07年、『銀漢の賦』で第一四回松本清張賞を受賞、多くの書評に取り上げられるなど、絶賛を浴びた。いま最も注目を集める時代小説作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

初美マリン

119
正に葉室麟という作品、おのれがおのれであることをためらうなとひたすら秋月藩の為に生きた、強いなあ、自分が臆病だと知っているから強く守る人間になりたいと、わかってもらえなくてもというところが、強い2019/06/26

レアル

83
この作品は重厚過ぎず、軽過ぎず。。これくらいの葉室氏作品が私は好き。秋月藩を舞台とした物語。本藩福岡藩との抗争、そして藩内での確執の中、自ら「嫌われ者」となり批判され糾弾される1人の武士を描く。どんなに苦しい立場でも「逃げない」と決めた主人公。そして藩をつぶさない為に、出世をすればするほど周りの嫉妬に、あえて「嫌われ者」となって己の信じた道を突き進もうとする生き方。葉室氏の作品の登場人物に多く登場する高潔な人。しかしこの作品は高潔と共に、上に立つものの当然の覚悟を教えてくれた作品なのかもしれない。2015/08/26

KAZOO

59
葉室さんの「蜩の記」に続いて2作目です。読んでみて感じたのは前作の感じと非常に似ている気がしました。葉室さんがそのような感じのものを好んで描いているのかたまたま私が手にしたものがそうなのかはわかりません。山本周五郎の「樅の木は残った」のイメージを思い浮かべながら読みました。もう少し長くしてもいいのではないかと思いました。前作と同じように映画化されるといいですね。2015/03/23

ぷりん

46
「逃げない男になる」と生きた小四郎。いろいろな人の思惑があるけど、自分の役割、自分の思いを信じて、前に進むしかないことを教えられた。「山は山であることに迷わぬ。雲は雲であることは疑わぬ。人だけが、おのれであることを迷い、疑う。それゆえ、風景を見ると心が落ち着くのだ」この言葉を胸に刻み、迷い、疑い、そして、自分の決めたことを信じて、進んでいこうと前向きになれた。2015/12/22

B-Beat

44
◎面白かった。この作家初読みでかつ久方ぶりの時代小説の故か自分の中ですべてが新鮮だった。悪代官のイメージの人物が実は真の愛国者であったり、主人公の目標というか一生かけて挑戦すべきと思っていた課題が人生の意外なところで達成されていたりとその意外性というか読み手の裏をかくような展開にワクワクしていたら物語は終わってしまったという感じ。時は江戸時代、所は九州今の福岡県の小藩の武士の一代記ではあるけれど、現代にも通じる為政者のあるべき姿が描かれていたようでいつかまたきっと読み返したくなるだろうなと。2012/06/14

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