• ポイントキャンペーン

もえない―Incombustibles

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 259p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048738163
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

クラスメートの杉山が死に、僕の名前を彫り込んだプレートを遺していった。古い手紙には「友人の姫野に、山岸小夜子という女と関わらないよう伝えてほしい」という伝言が。しかし、その山岸もまた死んでしまったらしい。不可解な事件に否応なく巻き込まれてゆく僕は、ある時期から自分の記憶に曖昧な部分があることに気づき始める。そして今度は、僕の目前で事件が―。

著者等紹介

森博嗣[モリヒロシ]
1957年愛知県生まれ。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

PSV

52
「燃えない」でも「萌えない」でも「moenai」でもなく「もえない」。なんか意味深なタイトルだ。出来れば「萌えない」であって欲しかった。あ、いや、やっぱ「萌える」方が良いです、はい。四季萌えです、はい。萌絵は萌えません、はい。でも、萌絵が見せる仕草が時折可愛くて萌えてしまいます、どうしましょう、犀川せんせぃ。“先生”を、モリヒーっぽく、“せんせぃ”としてみました(“ミステリィ”みたいな)。どう、萌えた?  ★★★☆☆  本編の感想に一言も触れていない事に今更気付く。2012/06/22

ぺぱごじら

47
さして親しくもなかった友人の葬儀。親しくない友人が持っていたという『遺品』。それ以来フラッシュバックする断片的な光景。完璧に記憶が抜け落ちた空白の時期の存在感に気付きながらも、日常に埋没しようとする。しかし素知らぬ風を装っても、身体は、精神は闇に向かって手を伸ばす。『覚えてないの?』『あなたがやったことでしょう?』。森さんにしては直線的なサスペンス。都合の悪いものを隠すというidiomに『skeleton in the closets』という表現があるとか。うん、これも『もえない』ね。2012/11/28

wildchild@月と猫

43
図書館で何となく手にした森博嗣の未読作。出だしは低体温な高校生男子の日常が綴られていて、展開が遅いなあと思って読んでいたが、最後はなるほど森博嗣。またしても煙に巻かれて終わった感じ。タイトルの「もえない」に込められた意味が深い。「生命なんて地球の雑草みたいなもの」と連想する主人公に、「生命なんてバグですものね」と語る、真賀田四季の姿が重なった。2015/11/12

ミナコ@灯れ松明の火

36
最後まで読めば、確かに謎は全て解かれている。けれど、感じる思いは「すっきり!」という読後感とも一味違うもの。終盤、自分を守るために自分で封印した記憶が蘇る場面での、一気に抑えた思いが爆発したかのような描写には鳥肌が立った。記憶が蘇るにつれ、地に足が付き、徐々に表現にも体温や色を感じるように。いつもの森さんとは少し毛色が違うけれど、いつもと同様とても印象に残る物語でした。2011/08/17

akira

35
シリーズ外小説。 不気味で狂気に満ちたミステリィ。なぜか、恋愛系だと勘違いしていたので、二度驚く(勝手に) 久しぶりにゾクゾクするミステリィ。雰囲気でいうと、ルー=ガルーやハーモニーに近いかも。不気味な感じは、魅力のひとつ。ずっと不穏な空気があるのに、何が不穏なのかはわからない。出てくる人は皆いたって普通で、いい人ばかり。ただ、不自然な事件は気になりつづける。 しかし、もえないはその「もえない」だったとは…。森先生のひとつのこだわりを垣間見た。 「人間が死んでも、名前はのこる」2013/09/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/563231
  • ご注意事項