出版社内容情報
男のささやかな欲望を充たそうと、小さな権力を振りかざす小男ども。男たちの滑稽な日常と鬱屈した心の内を描き出した好短編集!
内容説明
あなたの周りにもきっといる―。狭い場所で小さな権力をふりかざす小役人、目立たないくせにどこか鬱陶しい地味女、誠実そうなのに肝心なところで無神経な好青年、大人しい顔をしながら上昇志向の強い小男…。思惑と欲望がうずまく小市民たちの葛藤を、滑稽と恐怖のなかに鮮やかに浮き彫りにした好短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ラルル
21
ホラーではありません。志麻子さんのホラーは好きだけど、恋愛色が強くなると途端に退屈になってしまう。それは多分この作品が悪いのではなく、志麻子さんの嗜好と私の嗜好が微塵も噛み合わないからだと思います。おばさんと年下男子とか、不倫や背徳、不幸の香り…。 この作品、評価は低くないようなのでそういうのが好きな方には良いのかも。その嗜好が全く無い私には最初から最後までただただ退屈に終わってしまいました2018/08/24
星落秋風五丈原
16
思惑と欲望が渦巻く小市民達の葛藤を滑稽と恐怖の中に鮮やかに浮き彫りにした短編集。狭い場所で小さな権力をふりかざす小役人。目立たないくせにどこか鬱陶しい地味女。誠実そうなのに肝心な所で無神経な好人物。2002/05/15
読み人知らず
4
岩井志麻子にはめずらしい作風でした。こんなふうに物語締めることもできるんだなあ。。2015/09/24
つちのこ
2
図書館本。岩井志麻子はやはり岡山のホラーものじゃないと、そろそろ離れる時かな。(2003.1記)2003/01/15
やまちゃん
2
ユニークなお話もあり、不幸一辺倒ではない感じが良かった。タイトルは不穏ですが(笑)深みのある短編集。2018/05/04