内容説明
それほど俺を憎んでいたのか…。男と女の心に潜む亀裂と官能が、深い闇から浮かびあがる。直木賞作家が放つ、傑作中編小説集。もっと、もっと、硬くなるのよ。硬く、熱く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ai
7
坂東さんの作品は女性の主人公が多い中、表題作は若い男性が主人公。であっても、生々し性の猛りが読ませる。2021/03/19
そのぼん
5
三編の作品を集めたものでした。日本の中の独特の湿った恐怖を描いた作品群でした。2011/11/21
o6guremi
4
図書館での借り本。今回訃報を期に手に取りました。短編3篇。「一本樒」人の欲というものはどこまでも暗く果てしない。そして恨みも・・・「恵比寿」たった一つのものを拾っただけで変わっていく日常。「葛橋」黄泉の国とをつなぐ葛、エロティックで怖い。自分は一本樒が印象的だった。樒の木を見るたびに思い出しそう・・・どれもゆっくり纏わりつくような怖さがあって、振り払うことができない焦燥を感じました。2014/04/06
ハリーぽち太
1
一本樒、恵比須、葛橋の3本収録 前に一度読んだはずなのだけど、恵比須だけは覚えていて、後の2作は全く覚えていなかった 作品はどれも読み応えがあって、良かったと思う2023/06/03
Junichi Watanabe
1
読了。生と性、欲と男と女、そして死。宗教的な要素と因習にとらわれる地方を舞台に編まれた3編。2020/09/16