内容説明
自己純化に至る、精神の劇。表現の未踏の領域を切り拓いた極北のエクリチュール。写真詩集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
耀
8
非常に難解。尾崎の撮った多くの写真と共に、それと関係しているであろう短いエッセイがいくつも載せられている。短い時間で読める一冊だが、晩年に出版されているが故に、読んでいて彼の孤独を感じさせる。2022/08/03
とろこ
3
尾崎豊の詩集。詩のコトバはもちろん、写真が心に染みる。写真って、その人の視線の先が形になったもの…そう考えるとなんかドキドキしますね。 歌手としては、有名どころを数曲知っている程度。でもかつて大好きだった人がカラオケで、「よーぉ聞いときや」と言って"oh my little girl"を歌ってくれたことはまだ忘れてない。2012/03/26
なる
1
若者のカリスマだとか反体制への旗手だとか抱かれていたイメージからはかけ離れた、内面へのベクトルへ向かう作品が多い。代表曲の内容とは被らず、それもまた彼の魅力を匂わせる秀逸な詩集。
シユキ
1
詩集です。内容は多岐に渡りますが、どれも哲学的であり影が垣間見えた気がします。読み手の先入観にもよるかと思いますが、深いですね…。また、詩とセットの写真。ちょっとした日常の風景、物なのですが、言葉が付くだけでこんなにも特別なものに見えるのものかと。生きている事、見て、聞いて、触れて、当たり前の事を当たり前のように感じられるって素敵な事です。2014/06/05
中島 大知
0
彼が撮った写真と自作の詩が綴られた一冊。 昨夜彼の音楽を聴きながら読んだのだけれど、なぜだか尾崎がすごく近くにいるような感覚があった。目の前で語りかけられるかのように、詩が何度も反芻され、やがて融和していくようなあの交わり。それは真夜中といえどもはっきりと自覚できるものだった。もしかすると、自分は生まれてくる時代が少し遅かったのかもしれない、そんなこともふと頭をよぎったけれど、生きた時代が違うからこそ、惹かれるものがあるのかもしれないという考えも同時に生まれた。ここは想像するほかないのかもしれない。2022/01/23