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内容説明
どんなに時代が進んでも、この世から「いじめられっ子」は無くならない。デブな中学生・ハルユキもその一人だった。彼が唯一心を安らげる時間は、学内ローカルネットに設置されたスカッシュゲームをプレイしているときだけ。仮想の自分を使って“速さ”を競うその地味なゲームが、ハルユキは好きだった。季節は秋。相変わらずの日常を過ごしていたハルユキだが、校内一の美貌と気品を持つ少女“黒雪姫”との出会いによって、彼の人生は一変する。少女が転送してきた謎のソフトウェアを介し、ハルユキは“加速世界”の存在を知る。それは、中学内格差の最底辺である彼が、姫を護る騎士“バーストリンカー”となった瞬間だった。ウェブ上でカリスマ的人気を誇る作家が、ついに電撃大賞「大賞」受賞しデビュー!実力派が描く未来系青春エンタテイメント登場。
著者等紹介
川原礫[カワハラレキ]
群馬県高崎市出身、東京都練馬区在住。『アクセル・ワールド1黒雪姫の帰還』で第15回電撃大賞「大賞」受賞、同作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
177
SF仮想世界格闘ゲー中学生日記。仮想世界で常識を超えた加速能力を駆使して格闘する主人公。類書は仮想世界など特殊な設定の説明に文章を割き過ぎル嫌いがあるが、本書はその点が上手で門外漢でも読めるような配慮がある。また一つの設定をめぐってあの手この手でエピソードを考え出して設定を深めている。学園ナンバーワンの美少女とリアル世界に何一つとりえの無いデブ少年の恋。図書館には2巻までしかないようなので、どうしたものか。2019/11/22
くろり - しろくろりちよ
115
未来、誰もが手軽にバーチャルワールドを体感できる小型マシン・ニューロリンカーを持つ世界。主人公のデブでフラジャイル…劣等感過多で卑屈になりがちなハルユキが、「ブレイン・バースト」をインストールし、加速された世界を知る物語。ソフトを送った黒雪姫の存在が、ハルユキが自分自身と向き合う力をくれる。ストーリー、キャラクターともに他シリーズより劣るが、世界感は良。アバターも飛行タイプなど多彩で、今後が楽しみ。可能性を感じる一冊目。続刊に期待。因みに川上稔さんの「解説」とアバターのイラストが最高。2012/10/11
チェシャ猫
69
アニメで見たのが気になってて、買いました。イマイチ黒雪姫がハルを好きになった理由がよく分からないけど(一応書いてあったけど しっくりこない)、黒雪姫のデレ具合はよいです。劣等感の塊が上を望んで足掻き、守り抜き、自分の存在を轟かせた姿は感動です。2016/11/13
あっか
57
とうとう手を出してしまいました、アクセルワールド!これぞライトノベル!な楽しさが味わえる小説です。近未来そうなりそうだなーと思わせるバーチャルの仕組みや描写は、ソードアートオンラインと同じくさすが。難しいことはよく分かりませんが(笑)楽しいです。物語もミステリ要素があってドキドキしました。まったく予想していなかったので、まさかまさか!既刊数にひるんでいましたが、楽しんで読みつつ追いつこうと思います^^2018/06/22
流言
55
ボーイミーツガール。抜群のリーダビリティが特徴的で、流石はライトノベル界屈指の小説家の作。このリーダビリティがこの作品をライトノベル足らしめているという印象。ローファンタジー・近未来の世界観と作品の肝となる『ブレイン・バースト』の設定もナチュラルに受け入れることができた。作中に登場するプレイヤーが子供ばかりである点や、圧倒的な存在である黒雪姫をパートナーに持ちながら主人公が立ち上がらざるをえない状況をスムースに整える点はいかにも洗練されていると言える。パーツこそ個性が目立つがいかにも王道を描いている。2014/05/05