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内容説明
一部の若者たちの間で起こった不思議な現象―眠るとRPGにも似たファンタジー世界へ“シフト”し、そこで、もう一つの生活を送る。なぜこの現象が起こるのかは分からない。たった一つのヒントは、“シフト”する時に聞こえる「世界はクリアを待っている」という言葉だけだった…。「現実世界」と「“シフト”世界」、眠るたびに二つの世界を行き来する、少年少女たちの“日常”と“冒険”を描く。『悪魔のミカタ』の著者・うえお久光が贈るモダンファンタジー第1弾。
著者等紹介
うえお久光[ウエオヒサミツ]
鹿児島在住。『悪魔のミカタ魔法カメラ』で第8回電撃ゲーム小説大賞“銀賞”を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
緋莢
11
(――世界はクリアを待っている――)ある世界に飛び込む(シフトする)とき、皆が耳にする言葉。 一部の若者たちは、眠ると不思議な世界へと行っていた。そこはまるで、RPGのような ファンタジーの世界で…2巻までは単行本で出ており、後に電撃文庫に入ったようです。 主な人物である赤松裕樹という少年、その周りには〝夢の世界”へシフト出来ることを知っている人が いますが、〝夢の世界”で名乗っている名前は 知らなかったりという事情が明かされます。400ページ近くありますが、まだ序盤という事もあり 先が読めません。2024/03/13
キーツ(Nob Arakawa)
9
使い古された設定なのやもしれぬがラノベファンタジーは門外漢である我輩にしてみれば十分に魅力溢れる世界がここにはある。そしてファンタジー世界の設定は確かに重要だがそれよりも大切なのは魅力ある登場人物でありこの作品にはそれが間違いなくある。RPGゲームシステムを設定に据えるとどうしてもゲーム劣化コピーの印象が出てしまう中でシステム部分の描写は最低限にして人物と世界の描写に注力したのが好印象。やはりこの作家の腕は信頼に値する。ちと集めるのが大変だが悪魔のミカタシリーズも集めるかなぁ。2014/10/27
ヴィオラ
7
面白かったです。異世界転生的な話でもあり、現実の世界との繋がりもあるのでオンラインゲーム的な側面もあり、世に出るのが少し早すぎた感があってもったいない。どちらかというと世界設定の方に力点があって、まだ大きなストーリーが見えてない状況なのが、逆に長編というより短編集な感じで読みやすい。完結してないのは知ってるけど、これなら問題ないかなぁw シェヘラザの件は、どうしてもジャンパー(ザンス)を思い出してしまって(泣2020/05/02
浅葉
7
★★★★☆ ハードカバー版の改訂作。細かな設定変更などがあって、改訂前を既読でも充分楽しめた。主人公も臆病で狡猾でずるくて、でも大事な一線は決して譲らない、少年らしさが好み。対してヒロインっぽいセラにはイラッ。可愛いし真直ぐだしいい子なんだけど、返ってそれが鼻につく、正しさを無意識に武器に使ってくる辺りが薄いんだろうな。どうしても腹黒く怪物系ゆえの悲哀を舐めたウィンディの方に好感を抱く。最後のシェヘラザが記憶を取り戻すシーンは希望が持てる感じで、ハードカバー共々うるっときた。2010/05/19
りべちん⊿ │⁴⁶
3
★★☆☆☆ 2/3くらいまでははっきり言って全く面白くない。だが、物語を進める上で必要となるピースが嵌ってくると、途端に作品の魅力が分かってくる。この作者は立ち上がりに難が在るのだろう(悪魔のミカタ然り、紫色のクオリア然り)。それにしても、夢の中に出てくるファンタジーやらRPG的な異世界と現実の絡みが巧い。この手のジャンルに多い圧倒的爽快感によるカタルシスを主とする作品とは一線を画する、精神的なカタルシスのようなものが凄い。時間の整合性に若干の矛盾を感じたものの、その辺の設定の使い方が上手。2011/12/22