「みんなの意見」は案外正しい

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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047915060
  • NDC分類 361.44
  • Cコード C0098

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内容説明

インターネット検索エンジンのグーグルが、何十億というウェブページから、探しているページをピンポイントで発見できるのも、精密な選挙結果の予測ができるのも、株式市場が機能するのも、はたまた午前二時に思い立ってコンビニで新鮮な牛乳が買えるのも、それはすべて「みんなの意見」、つまり「集団の知恵」のたまものである。一握りの権力者たちが牛耳るシステムの終焉を高らかに謳い、きたるべき社会を動かす多様性の底力を鮮やかに描き出す、全米ベストセラーがついに上陸。

目次

集団の知恵
違いから生まれる違い―8の字ダンス、ビッグス湾事件、多様性
ひと真似は近道―模倣、情報の流れ、独立性
ばらばらのカケラを一つに集める―CIA、リナックス、分散性
シャル・ウィ・ダンス?―複雑な世の中でコーディネーションをする
社会は確かに存在している―税金、チップ、テレビ、信頼
渋滞―調整が失敗したとき
科学―協力、競争、名声
委員会、陪審、チーム―コロンビア号の参事と小さなチームの動かし方
企業―新しいボスって、どうよ?
市場―美人投票、ボウリング場、株価
民主主義―公益という夢

著者等紹介

スロウィッキー,ジェームズ[スロウィッキー,ジェームズ][Surowiecki,James]
「ニューヨーカー」金融ページのビジネスコラムニスト。「ニューヨークタイムズ」「アートフォーラム」「ワイアード」などでも幅広く活躍。ニューヨーク、ブルックリン在住

小高尚子[オダカナオコ]
東京都生まれ。東京大学大学院修士課程修了後、株式会社電通総研入社。現在株式会社電通勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

64
最近、WebサーバーのOSとしてLinux(P87)を使うことが多いので再読。「フリーでオープンソース」が謳い文句のソフトウェアやけど、実はリーナス・トーバルスを中心とした開発グループが、集まってきたプログラムの修正点を綿密に整理して「集約性」を担保していたらしい。確かに多様性は大事だけど、「てんでバラバラも困る」ということだろう。といっても昔のソ連のような中央管理・統制経済システムとも違う。「みんなの意見」とは奥の深い世界だ。2013/11/15

いちろく

39
紹介していただいた本。客観的な大勢の判断による集団の知恵は無視できるモノではない、というタイトル通りの内容。 それは日本人特有の集団のマイナス要素(村八分、井戸端会議 等)ではなく、多様性、独立性、分散性、集約性の条件の基で行われる意見の提示。例えば、以前放送されていた某クイズ番組のオーディエンスの回答が高い確率で正解を提示したように、集団の知恵について具体的な例も提示されながら 述べられている内容。ただ、昔よりは改善されているとは言え、日本の社会での実施は難しい部分もありそう。海外の良い例の提示。2019/06/05

えちぜんや よーた

34
集団の知恵か?合成の誤謬か?「みんな」という言葉は、良くも悪くも使い勝手のいい言葉です。この言葉と合わせて「民主制」、「共和制」、「独裁制」という言葉が、引き合いに出されます。ですが、著者が言う「みんな」とは、「市場」という言葉に要約されています。 雑多で、自分勝手で、偏狭な意見を、膨大に組み合わせると、なぜか最適な意思決定ができます。社会心理学や行動経済学の知見も紹介されていますが、 大学1年生が使うミクロ経済学のテキストを理解できれば、十分に読めます。 2012/10/18

りょうみや

16
軽く再読。三人よれば文殊の智恵を多角的に書いたような内容。今のWikipediaを見ても、集合知というものが案外正しいことはなんとなく実感できる。しかし、理想的な集合知を引き出すには、集団の各人が多様性、独立性、分散性、集約性を持っていなければいけないと言うなかなか厳しいと思われる制約がある。やっぱり烏合の衆で終わるときもそれなりにある。2018/10/29

ボルボン

8
「みんなの意見」は案外正しくないよ。「みんなの意見」を正しくするためにはそれなりの条件を満たす必要があり、その条件を満たすのはなかなかに難しいと思う。2015/03/27

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