内容説明
西暦2005年、大地震に見舞われたサンフランシスコのベイ・ブリッジは無数のホームレスたちに占拠され、人々はエイズ治療の秘儀を肉体に秘めた救世主を崇拝していた。VLを盗み追い回される女情報配達人シェヴェット、それを追う元警官ライデル、倒壊した橋で赤瀬川原平の「超芸術トマソン」を研究する人類学者・山崎…。近未来の都市風景を透視し、最新テクノロジーの行く末を予言しつつ、そこにうごめく人間達のドラマを見事に描ききった、待望の最新長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きゅー
4
久しぶりに読み返したけれど、今ひとつだった。せっかくのVL(ヴァーチャル・ライト)グラスというガジェットが活かされていないのがもったいない。本作の10年前に書かれた『ニューロマンサー』の先鋭さと比べると野暮ったい感じもする。三部作の2作めとなる『あいどる』は良かった印象があるから、続けて読もう。2023/10/23
クランチ
1
ギブスンの『橋』シリーズ第一弾。以前までの過剰なまでの情報量は減ったが、あの怪しげな雰囲気はそのまま。やっぱりこういう世界を書かせるとこの人は上手いなあ。2011/09/12