角川SSC新書<br> 異常気象と人類の選択

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角川SSC新書
異常気象と人類の選択

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  • サイズ 新書判/ページ数 215p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784047316225
  • NDC分類 451.35
  • Cコード C0244

出版社内容情報

相次ぐ異常気象と温暖化の関係はもちろん、温暖化の科学についての誤解を解説。3・11以降の正確かつ冷静な温暖化の論じ方、そして人類の選択を多方面から検証する。持続可能な人類の将来を考える提案の書。

内容説明

最高気温記録更新の酷暑、局地的ゲリラ豪雨…、異常気象が日本を襲った2013年夏。はたして異常気象と温暖化の関係は?IPCC第五次評価報告書の執筆者である著者が、温暖化との関連性や、温暖化の科学についての誤解を解説。3・11以降の正確かつ冷静な温暖化問題の論じられ方、そして人類の選択を多方面から検証する。異常気象と温暖化の関係から、持続可能な人類の将来を考える提案の書。

目次

第1部 地球温暖化問題は今どうなっているのか(異常気象が増えている?;地球温暖化は本当か?)
第2部 地球温暖化問題をこれからどう考えればよいか(対策積極派VS慎重派の対立構造をどう超えるか;誰がリスクを判断するのか)

著者等紹介

江守正多[エモリセイタ]
1970年神奈川県生まれ。国立環境研究所地球環境研究センター気候変動リスク評価研究室長。1997年に東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻博士課程にて博士号(学術)を取得後、国立環境研究所に入所。「地球シミュレータ」の現場で研究を行うために2001年に地球フロンティア研究システムへ出向し、2004年に復職した後、2006年より現職に就く。専門は地球温暖化の将来予測とリスク論。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第五次評価報告書主執筆者。2012年日本気象学会堀内賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

翔亀

40
3.11の大震災を経た今、地球温暖化問題を改めて世間に問う本。そこには福島第一原発への反省がある。世間が原発問題から目を離している間に「原子力ムラ」の論理ですべてが決められてしまったことへ後から気づいた反省が。筆者は問う。温暖化問題を生活習慣病に例えれば、今は大した症状が出ていないが、放っておくとどんとんひどい症状が出る。しかしすでに完治できる段階は過ぎていて、思い切った手術をする必要があるが、その手術も失敗して病気が悪化する可能性がある。さて、どうするか。温暖化に対しても、今、皆が判断しようと言う。↓ 2016/04/10

まーぶる

15
温暖化について、問題視されていることを気象学者の著者がわかりやすく解説したもの。温暖化懐疑論を論理的に否定している説明がわかりやすい。全体的に身近なものに例えて説明しているところが少し知識がある人にとっては回りくどく感じられることろもあるが、丁寧な語り口で読みやすい。断言できないことは慎重な言い回し。強制はしていないが、ひとりひとりの問題意識が大事。2016/06/12

C-biscuit

7
2013年刊行。地球温暖化が進んでいる派の本である。著者はIPCC第5次評価報告書主執筆者とのことで、まさに中心的な人物である。内容は、反対派への反論や慎重派、推進派の立場など、気候と経済はたまた心理学的な要素も含めて書かれており、立場が立場だけに現状のデータで言えること、また、その可能性をうまく伝えているように思う。著者が思うほど地球温暖化がブームという一過性のものとは感じないが、一人一人が、「どうすればいいか」という議論の必要性は感じる。それには個々の情報リテラシーの向上が必要であるとも感じる。2015/04/24

氷柱

6
530作目。10月26日から。『将来手に入るものは今手に入るものと比べて価値が薄まる』という部分と『文明のターミナルケアという発想から能動的発想に転換する』という部分が革新的であった。前者については知識として知っていたことを論理を通して改めて思い知らされたし、後者の発想はこれまで考えたこともない理論であった。異常気象という枠組みを超えた物事のこれからの捉え方が展開されている良書である。新書に求めているものにドンピシャで出会うことができた。2019/10/29

camus

2
筆者はあくまで俯瞰的に問題を眺め、様々な立場を脱構築して、誰もが理解可能な議論をできるように丁寧に地球温暖化問題を整理、解説しようとしている。最後まで読者に優しく自分に正直な一冊でした。といっても筆者の発言が一つの政治的発言であることは否定しようがありません。資源エネルギー問題よりも温暖化問題の方が深刻で優先度は高いというのは知りませんでした。つまり、今確認されている地球資源を使い切るより先に環境が耐えられないみたいです。まあそのリスクが高いとまでしか言えないのが科学ではありますが。筆者の意欲は中々です。2016/05/15

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