出版社内容情報
モンゴルがユーラシアを覆った1世紀半の「モンゴル時代」の実相を、この時代が凝縮された東西の2種類の「世界」地図と帝国のありようを象徴した2つの帝都の検証を通して探る
内容説明
十三世紀のはじめ突如として出現したモンゴルは、その後急速に版図を拡大し、ユーラシアの東西をむすびつけ、人類史上最大の帝国を築く。モンゴルがユーラシアをおおった一世紀半の「モンゴル時代」の実相を、この時代が凝縮された東西の二種類の「世界」地図と帝国のありようを象徴したふたつの帝都の検証を通してさぐる。モンゴル時代を世界史の大きな分水嶺と捉える著者が、これまでのモンゴル時代史研究の蓄積を踏まえて、新たな世界史像を提示する。
目次
第1章 アフロ・ユーラシア・サイズの歴史像(史上最初のアフロ・ユーラシア地図;「中世」に訣別する世界図;東西をつらぬく時代の全体像)
第2章 モンゴル時代のふたつの帝都(草原のメトロ・ポリス―カラ・コルム;クビライと大都)
第3章 モンゴル時代史の研究―過去・現在・将来(モンゴル時代史・ドーソン・その後;日本におけるモンゴル時代史研究のあゆみ―移り変わりとおもな研究者;日本を中心とする近年の動向と今後の眺望)