神仏のまねき

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  • サイズ B6判/ページ数 272p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784046210234
  • NDC分類 160.4
  • Cコード C0310

内容説明

花やかに華やかに神仏を降ろす。歌舞いて傾いて、神仏を喜ばす。かつて歌舞伎とはそういうものであった。神仏の側のものであった。今一度、歌舞伎のその芸を神仏の許へ戻そう。処女にも伊達者にも変化して、神仏を口説いて、神仏をまねく。風流、憑人、俳優。怨霊・梅原猛が、傾き、神仏を降ろし、歌舞伎のワザを招ぐ。

目次

第1幕 ワザヲギの呪力―神降る場・神がかる肉体(「ヤマトタケル」から始まる;『古事記』という文学;「ヤマトタケル」で描く父、そして女性;怨霊史観とは;怨霊と芸能;戯曲「水底の歌」の直感;直感と検証;亀治郎の歌舞伎;霊を宿す“器”としての肉体;孤独に耐える力;ワザヲギの“技”)
第2幕 ワザヲギの運命―神に見せる・神を魅する(身振りと科白;「鳴神」のリアル・「仮名手本」のシュール;歌舞伎を壊して歌舞伎を創る;思想劇としての歌舞伎に挑む;古典の裏切り;神を負って;職能者としてのワザヲギ;“歌舞伎”の向こう側へ)

著者等紹介

梅原猛[ウメハラタケシ]
哲学者。大正14年(1925)、宮城県に生まれる。生まれてすぐに愛知県知多半島の内海の名士で、梅原一族の頭領である伯父夫婦の養子となり、京都大学入学まで海と山に囲まれて過ごす。哲学から仏教の研究に入り、その間に『隠された十字架』(1972)、『水底の歌』(1973)を執筆。その後、縄文・アイヌを研究。「梅原日本学」を確立。現在、「梅原学」確立のため、再びアイヌ研究に入る。国際日本文化研究センター初代所長

市川亀治郎[イチカワカメジロウ]
歌舞伎役者。昭和50年(1975)、東京に生まれる。本名・喜熨斗孝彦。父は四代目市川段四郎。伯父は三代目市川猿之助。慶應義塾大学に進み、国文科に学ぶ。二代目市川亀治郎としてのデビューは、昭和58年(1983)7月の歌舞伎座公演「戻駕色相肩」。第二十三回松尾芸能新人賞、第二十三回浅草芸能大賞奨励賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ispanoman

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猿野助を襲名する前の市川亀治郎との対談。彼の人となり、彼の同世代の何人かが今、これからの歌舞伎を担っていることを見通している。『理論を構築する』ことで新しい歌舞伎にチャレンジしていくことが初めて可能となるという二人の考え方に他の世界にも通用するものを感じる。2015/06/23

あさひ

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梅原猛が歌舞伎の脚本を書いてたとは知らなかったし、今の市川猿之助さんがここまで博識な人だとも思わなかった。私に芸能の知識がないせいでいまいち想像しにくいところも多かったので、もうちょっとそのへんが分かるようになってから再読したらもっと面白い本だと思う。「狂気と正気の間の細い道」は、具体的に何か作品を創造する人だけじゃなくて、内向的なことをする人全般に関わることだと思う。重いものと笑いのバランスは心がけていきたい。あと最後の方に河合雅雄の名前が出てきてびっくりした。2012/11/11

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