角川文庫<br> 愚者のエンドロール

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角川文庫
愚者のエンドロール

  • 米沢 穂信【著】
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  • 角川書店(2002/08発売)
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  • サイズ 文庫判/ページ数 256p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784044271022
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

文化祭の準備に追われる古典部のメンバーが、先輩から見せられた自主映画。廃屋で起きたショッキングな殺人シーンで途切れたその映像に隠された真意とは!? ちょっぴりホロ苦系青春ミステリの傑作登場!

内容説明

「折木さん、わたしとても気になります」文化祭に出展するクラス製作の自主映画を観て千反田えるが呟いた。その映画のラストでは、廃屋の鍵のかかった密室で少年が腕を切り落とされ死んでいた。誰が彼を殺したのか?その方法は?だが、全てが明かされぬまま映画は尻切れとんぼで終わっていた。続きが気になる千反田は、仲間の折木奉太郎たちと共に結末探しに乗り出した!さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリの傑作。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

1279
映画制作にかかわる謎をめぐって、入れ子のような世界が展開する。未完成の映画にかかわる謎は、ただ推理のための推理であってはいけなかった。そこが、この小説に深みを与えていると思います。もちろんミステリとしてのお約束として、最後の最後まで気が抜けないし、あるいは後期クイーン問題がここに関わってくることも、十分考えなくてはならないでしょう。四人の古典部員が、それぞれの個性を発揮する物語となっていることで、ますますこの世界に引き込まれる思いがします。再読。約50分で読了。初読のときは、とてもこうは行きませんでした。2014/08/31

佐々陽太朗(K.Tsubota)

762
人の死なないミステリ、いいですね。今回は神山高校二年F組が文化祭に出展する自主制作ミステリ映画の謎をめぐる話。アントニー・バークリーの『毒入りチョコレート事件』へのオマージュともいえる作品。米澤氏のミステリに対する思い入れがひしひしと伝わってきます。ミステリ好きにはたまらんでしょう。事情通はウイスキー・ボンボンが出てきた時点でニンマリしたはず。それにしても第一作『氷菓』のあとがきにあった謎がまだ解けていません。米澤さん、もったいつけてくれるなー。(笑) 2012/06/25

射手座の天使あきちゃん

736
今回の狂言廻し役の江波さんて、ひっとして・・・ あっ、そうか アガサ・クリスティーの「Why Didn't They Ask Evans?」の「もじり」なのか!?(笑) 古典部シリーズ第二弾 ホータロー君 今回は、誰かさんにうまーく踊らされて、推理の域を超えちゃいましたねぇ、部員4名、それぞれに「いい味」出てて続きが益々楽しみで~す♪2011/02/26

扉のこちら側

689
初読。人の死なないミステリとしてよい展開だった。前作と弱冠印象が違って読みやすかった。ほうたるや産卵の誤字のような小さいところで笑ってしまった。2012/09/08

kishikan

673
前作(氷菓)が面白かったので、シリーズ第2弾を手にしました。さらに学園ドラマ色が強くなり、軽いノリだなぁって読み進めていたのですが、あにはからんや・・・。密室殺人?ややっ面白くなってきたぞ。今回はホータロー達の活躍に加え「女帝」の登場など神山高校のいろんな生徒が登場するので、注意深く読まないと頭の中がパニクリます。それに、事件の謎解きには、その背景にあるものも考慮しないといけないんですよ。さらに、ホームズ、クリスティなどミステリの知識も必要で、こりゃただの青春ミステリじゃありませんね。米澤さん恐るべし!2012/09/28

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