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角川文庫
サブカルチャー反戦論

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  • サイズ 文庫判/ページ数 252p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784044191177
  • NDC分類 319.8
  • Cコード C0195

内容説明

ぼくたちが「戦争」に態度を表明するとすれば、それは一人の有権者としてであって「文学者」でも「思想家」としてでもない。「戦争」とは利益の衝突を殺人によって解決しようとする選択だ。「反戦」とは「殺されたくない」でも「殺すな」でもなく「私は殺さない」という選択に他ならない。同時に「反戦」とはことばによる相手とのタフネスな交渉を選択する、ということである。そのためにぼくたちには選挙権があり、あらゆる方法でことばを発することができる。いま、ここで抗するために書き綴られた反戦への希求の書。

目次

「反戦」をことばにするための根拠
サブカルチャー反戦論 9・11篇(何故、物書きは「戦時下」に語らなくてはならないのか;多重人格探偵サイコと突然の平和論;キャラクター小説はいかに戦争を語ればいいのか ほか)
サブカルチャー反戦論 イラク戦争篇(「戦後史」すら与えられた国で;中上健次と歴史の不在;戦時下の文学とファンタジー ほか)
殺しちゃいけない(殺しちゃいけない;君は誰から君を守るのか)

著者等紹介

大塚英志[オオツカエイジ]
1958年、東京都生まれ。批評家、編集者、作家、まんが原作者
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヤギ郎

8
戦後民主主義者である大塚英志によるエッセイ集。9・11やイラク戦争当時の言論を書き表していることに、一定の資料性があると思う。大塚が原作をつとめたコミック『多重人格探偵サイコ』についての記述もある。文学者(大塚は編集者であるけれども)がどのようにして「政治」を語るかが考察されている。大塚は「政治(politics)」を語るというよりも「政治的(political)」を語っているのではないだろうか。2019/09/03

AoiHinata

5
最後の「殺しちゃいけない」と「君は誰から君を守るのか」が特に興味深かったです。自分の考え・立ち位置を言葉にして表明すること。2008/10/21

辰砂(しんしゃ)

0
何を捉え、どう表現していくか。本の趣旨はこうではないけど、全体を通してそんな主張を感じた。 私は文学者ではないけれど、考えを述べるネットもあれば知人もいる。大きな流れに気づかず流されてはいけない、間違いを恐れて沈黙してはいけない。 では私ができることは何だろう。 とても面白くて読みやすかったが、自分の考えをまとめるにはもう一度読む必要があると思った。2015/06/10

オフィス派の宇宙図

0
ハリウッド映画の展開と戦争がはじまる展開の類似性/記号的キャラに対する血肉を持ったキャラをスニーカー文庫でどう創りあげるか/メディアにおいてのことばの供給において反戦言説が不利であること2014/07/12

0
大塚英志は惰性化した保守への逆張りとして左を選択しているのかな。自らの立位置を明確にして論じる姿勢には誠実さを感じる。2014/03/23

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