角川文庫 角川ソフィア文庫<br> 江戸藩邸物語―戦場から街角へ (増補版)

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角川文庫 角川ソフィア文庫
江戸藩邸物語―戦場から街角へ (増補版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784044001339
  • NDC分類 210.5
  • Cコード C0121

出版社内容情報

武士社会の新ルールは紛争回避!? 17世紀・江戸藩邸日記にみる文明化戦乱の世から「徳川の平和」へ。十七世紀後半、幕府や他藩との関係に神経をとがらせる江戸藩邸では、武力の抑制と紛争の回避が最大の優先事項だった。あわせて多くの改革が行われ、遅刻・欠勤、飲酒、そして道の正しい歩き方まで、藩邸の作法が定められていく。しかし、武士にも男(戦士)としての意地がある。「勇ましく戦う者」から「勤勉に仕える者」へと変貌を迫られた武士たちの、悲喜こもごものドラマを描き出す。
【目次】
◆武士としては
十四歳の自刃/殉死御禁断/堪忍の代償/“柔弱”の罪/噂が武士を襲うとき/危険と困惑の日々/『武士としては』/ある日突然の武士道
◆〈職場〉の作法
二つの風潮/遅刻・欠勤規定/時間厳守の作法/遅すぎた目覚め/勇気をもって目を覚ませ/出勤拒否/しぐさの作法違い/不念と不服従/様と殿/上司の重さ/禁酒の誓約/去りゆく者たち/若き武士たちにおくる言葉
◆路上の平和
報復の街角/喧嘩両成敗法を超えて/道の正しい歩き方/鞘当/一触即発の路上/供割・供先切/平和の徹底/水撒きの作法
◆駆け込む者たち
招かれざる訪問者/駆け込む人々/文芸作品にみえる駆け込み/駆け込みを囲う法/囲わない風潮の拡がり/“騙り”の流行/仕官希望者の来訪/哀願と謝絶の作法/“たかり浪人”対策/駆け出る人々
◆火事と生類をめぐる政治  
“敵は火事なり”/火災通報の音色/藩邸空間の自律性/揺らぐ自律性/藩邸内の猪狩り/狐憑き/生類憐みの波紋/過敏な対応
◆小姓と草履取り
噂の二人/美少年の愛翫/御物あがり/前髪老人/美しさの強制/隔離される身体/恋の制裁/少年と草履取り/前髪の黄昏
◆死の領域
助命/おさん、茂兵衛の場合/法衣のサンクチュアリ/「法」のせめぎあい/捨てられる屍/漂う屍/河鍋暁斎のみたもの/土左衛門伝吉/死体処理の悩み/死から遠ざかる武士/試し斬りの専業化
◆見いだされた老い
天野長重の略歴/テーマとしての健康/性の自己規制/七十歳以上定年制/六十歳の壁/老いの翳/幼少への眼差し/女と妻/家政の眼/八十五歳の円寂
◆増補 「『守山日記』にみる“かぶき”終焉の時代像(抄)」

武士としては  
十四歳の自刃/殉死御禁断/堪忍の代償/“柔弱”の罪/噂が武士を襲うとき/危険と困惑の日々/『武士としては』/ある日突然の武士道

〈職場〉の作法  
二つの風潮/遅刻・欠勤規定/時間厳守の作法/遅すぎた目覚め/勇気をもって目を覚ませ/出勤拒否/しぐさの作法違い/不念と不服従/様と殿/上司の重さ/禁酒の誓約/去りゆく者たち/若き武士たちにおくる言葉

路上の平和  
報復の街角/喧嘩両成敗法を超えて/道の正しい歩き方/鞘当/一触即発の路上/供割・供先切/平和の徹底/水撒きの作法

駆け込む者たち  
招かれざる訪問者/駆け込む人々/文芸作品にみえる駆け込み/駆け込みを囲う法/囲わない風潮の拡がり/“騙り”の流行/仕官希望者の来訪/哀願と謝絶の作法/“たかり浪人”対策/駆け出る人々

火事と生類をめぐる政治  
“敵は火事なり”/火災通報の音色/藩邸空間の自律性/揺らぐ自律性/藩邸内の猪狩り/狐憑き/生類憐みの波紋/過敏な対応

小姓と草履取り  
噂の二人/美少年の愛翫/御物あがり/前髪老人/美しさの強制/隔離される身体/恋の制裁/少年と草履取り/前髪の黄昏

死の領域  
助命/おさん、茂兵衛の場合/法衣のサンクチュアリ/「法」のせめぎあい/捨てられる屍/漂う屍/河鍋暁斎のみたもの/土左衛門伝吉/死体処理の悩み/死から遠ざかる武士/試し斬りの専業化

見いだされた老い  
天野長重の略歴/テーマとしての健康/性の自己規制/七十歳以上定年制/六十歳の壁/老いの翳/幼少への眼差し/女と妻/家政の眼/八十五歳の円寂

増補 「『守山日記』にみる“かぶき”終焉の時代像(抄)」  

主要引用資料一覧  
あとがき  
増補版あとがき

氏家 幹人[ウジイエ ミキト]
1954 年福島県生まれ。歴史学者。主な著書に、『武士道とエロス』『江戸の性風俗』(講談社現代新書)、『かたき討ち』『江戸人の性』(草思社文庫)、『サムライとヤクザ』(ちくま文庫)、『江戸奇人伝』(平凡社新書)、『江戸の少年』『増補 大江戸死体考』(平凡社ライブラリー)、『幕臣伝説』(洋泉社歴史新書y)、『江戸時代の罪と罰』(草思社)などがある。

内容説明

戦乱の世から「徳川の平和」へ。十七世紀後半、幕府や他藩との関係に神経をとがらせる江戸藩邸では、武力の抑制と紛争の回避が最大の優先事項だった。あわせて多くの改革が行われ、遅刻・欠勤、飲酒、そして道の正しい歩き方まで、藩邸の作法が定められていく。しかし、武士にも男(戦士)としての意地がある。「勇ましく戦う者」から「勤勉に仕える者」へと変貌を迫られた武士たちの、悲喜こもごものドラマを描き出す。

目次

武士としては
“職場”の作法
路上の平和
駆け込む者たち
火事と生類をめぐる政治
小姓と草履取り
死の領域
見いだされた老い
増補「『守山日記』にみる“かぶき”終焉の時代像(抄)」

著者等紹介

氏家幹人[ウジイエミキト]
1954年福島県生まれ。歴史学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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getsuki

12
江戸時代、藩邸日記にみる武士社会の変遷について論じられた一冊。葉隠などに見受けられる武士の精神と現実との間で、右往左往する人々の姿が浮かび上がる。藩のあり方がそのまま現代の会社の縮図のようにも思えて興味深い。時代が下るにつれて紛争回避のためのマニュアルが増えていくのが、なんだか可笑しい……2016/07/01

chang_ume

2
江戸前期後半、大名屋敷という不可侵空間が公儀権力から侵犯される時期。言葉は乱暴ですが、真の江戸時代とは寛文年間に始まるのではないか。さらに並行して、時代の転換点に生きた武士たちの個人史が、挿話を超えた存在感で語られます。それは平和な時代への転換のなかで、個々の武士の内面において「日常性のなかの新たな作法の形成」を招く過程でもあったはずです。まさしく近世武家社会の内面史。そのなかで、健康に関する偏執的な道義を説く一人の武士(天野長重)の姿が、時代の切片をたしかに表現するようで。おかしさよりもかわいらしい。2016/11/28

Aさの

1
(備忘録)P178「また小姓は宿下りの際、本丸から外に出たら編笠をかぶれというのも、つまりは姿を見せるなということだから、やはり“隔離”策の一つと考えてさしつかえないし、『小性共大小にかぎらず道中にて笠、ふくめぬ(覆面)、ゆかけ仕るべく候』とあるのも同趣だろう。』2017/07/09

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