出版社内容情報
この一瞬にすべてをかけて。
目指せ、オリンピック!
ダイヤモンドの原石のような少年たちの熱い季節が始まる――!
解説・あさのあつこ
第52回小学館児童出版文化賞受賞作
内容説明
高さ10メートルの飛込み台から時速60キロでダイブして、わずか1.4秒の空中演技の正確さと美しさを競う飛込み競技。その一瞬に魅了された少年たちの通う弱小ダイビングクラブ存続の条件は、なんとオリンピック出場だった!女コーチのやり方に戸惑い反発しながらも、今、平凡な少年のすべてをかけた、青春の熱い戦いが始まる―。大人たちのおしつけを越えて、自分らしくあるために、飛べ。
著者等紹介
森絵都[モリエト]
1968年東京生まれ。91年『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。同作品で椋鳩十児童文学賞受賞。『宇宙のみなしご』で野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、『アーモンド入りチョコレートのワルツ』で路傍の石文学賞、『つきのふね』で野間児童文芸賞、『カラフル』で産経児童出版文化賞、『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
576
正真正銘、まさに正統派の「スポ根」小説。高さ10mから飛んで、着水までの1.4秒での技を競う高飛び込み。この競技が選ばれたのは、競技人口が極端に少ないことと、他の種目以上に天性の資質に負うところが多いからだろう。自らの秘めたる天性に気づかない茫洋とした主人公の知季。ライバルは純粋培養の天才、要一と津軽からやってきた野生児のような飛沫。さらには、アメリカ帰りの美貌の女性コーチと、これまたいかにもな人物配置である。恋も、勉強も、その他の楽しいことも全て捨てて、ただただ飛び込みにかける青春を描く。2020/10/10
扉のこちら側
208
2018年231冊め。中高生が主人公というので部活ものかと思いきや、目指すは五輪という高みであったので驚いた。複数人の少年にスポットを当てることで、努力型の秀才、眠れる潜在系天然型、野生の天才のそれぞれの個性がより楽しめる。下巻へ。2018/06/29
kishikan
165
「少年はその一瞬を待っていた」この書き出しにしびれてしまいます。しをんさんの小説でもゴールシーンの「風が強く吹いています」のアナウンサーの絶叫が印象的ですが、森絵都さんは「飛び込み」というスポーツで、選手が空中に飛び出すその緊張の時を鮮やかに描き出します。もうこの一言で、この小説にはまってしまいますね。森さんにしては珍しい青春スポーツもの。それもダイビングというマイナーなスポーツを、メジャースポーツ以上に読者を興奮させるストーリ展開。そんな若者の熱い思いにページをめくる手が止まりません。さあ下巻が楽しみ!2012/02/01
射手座の天使あきちゃん
141
高飛び込みのオリクピック代表を目指す少年達 マイナーなスポーツなのでルールなど知りませんでしたが、面白くてイッキ読み しかも読後に笑顔と感動が、ウン v(^-^)
りゅう☆
124
高さ10mからの飛翔、時速60キロの急降下、1.4秒の空中演技に懸ける飛込み選手って尊敬。赤字経営のダイビングクラブMDCを救う為にやってきた夏陽子コーチの「枠を超えられる」という言葉を信じ練習に打ち込む知季。いっぱい後悔して強くなれと言うMDCエース要一に励まされ、三回半への挑戦、次期オリンピック出場という目標、失恋、最大の武器ダイヤモンドの瞳と目まぐるしい変化の知季編。そして一瞬の快感を捕まえたが高い壁が立ちはだかる飛沫編。厳しい練習を積み重ね友情に恋愛に色々悩み葛藤し成長する。青春スポ根っていいね。2017/10/17