内容説明
小笠原の青い海でイルカのテティスと共に育った心やさしい青年・拓海。東京からやってきた美しい歌声を持つ音大生・流香。ふたりはテティスに導かれ、きらめくドルフィンビーチで劇的な出逢いを果たす。二ヶ月後、「君の笑顔がみたいから」ただそれだけの理由で、拓海は帰郷した流香のもとへ。そこで彼女が抱えた心の闇を知り…。互いを想うあまり、哀しい運命に翻弄されるふたりの愛の行方は?やさしい涙とまばゆい愛が心の海にひろがる“純恋”小説。
著者等紹介
新堂冬樹[シンドウフユキ]
1966年生まれ。コンサルタント業を営む傍ら、作家デビューし執筆を開始する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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遥かなる想い
80
『忘れ雪』が良かったので、同じ著者の本書を読んだ。これも純愛で涙が止まらなかった。舞台は今度は沖縄であり、イルカが微妙な役割を 果たしている。『ある愛の詩』と言えば、洋画が有名だが 小説も清らかでよい。
Take@磨穿鉄靴
46
新堂氏の童貞物語。ターゲットは昭和の中学生。(褒めてます)ワガママな女の子とイルカとお話出来る不思議君のお話。古臭い描写や展開はある意味もうお約束と言った感じ。それでもなんだか読みやすくて進んでしまうんだよなあ。ツッコミながら。なかなかこんな感想を持つことは無いけどなんなんだろうね。不純な初老には少しコメディに感じてしまう。新堂氏の本まだストックあるんだよなあ。多分読むんだろうなあ。★★★☆☆2020/12/02
タルシル📖ヨムノスキー
33
白新堂3冊目。人によっては「甘すぎる」とか「綺麗すぎる」と言う人もいるかもしれない。でも私はこの物語が大好きだ。小笠原諸島の青い海、白い砂浜、鮮やかな緑と色とりどりの花々、そして眩しい日差し。全てが鮮明に心に浮かぶ。イルカと心を通わせる拓海の言動は純粋すぎて「こんなヤツいねーだろ!」とツッコミたくなるし、ネジくれた流香の言動は「それはヒドすぎる」と腹も立つ。でもこの物語に出会えてよかった。「逃げ道はいくつあってもいい、最後に行き着く道に目をそらさなければ、心の準備ができるまでいつまでも逃げ続ければいい」。2020/08/18
UK
32
離島でイルカとともに育ったまっすぐな青年と音大生の純愛物語。メルヘンとしてヤボは言わずに楽しもう。という姿勢がそもそもヤボか。新堂さんには白・黒あるそうなので、ご本人も確信犯だものね。白は白でいいのだけど、イルカや海の描写に今一歩のリアリティがあれば、メルヘンから小説になったかなあ。 2016/03/08
馨
25
純愛モノが読みたいと思った時期に見つけた1冊です。ちょっとドラマッチックすぎ?な感じも否めませんが良かったと思います。ある愛の詩のテーマを聴きながら読みました。